『HUNTER×HUNTER』では、幻影旅団のメンバーの運命がクロロの盗んだ「天使の自動筆記」(ラブリーゴーストライター)によって占われましたが、シャルナークが油断して死亡したことから、その効果は継続中だと考えられます。また、一部のファンは、暗黒大陸編で「ある団員」が死亡するのではと考察しています。その団員とはいったい誰のことなのでしょうか? 

 また、本作では当初と念能力の系統が異なるキャラクターもいます。なぜ、初期の設定と念能力の系統が違ったものになってしまったのでしょうか?

◆幻影旅団の占いは継続中? 次に死ぬのは「あのメンバー?」

 『HUNTER×HUNTER』では、ヨークシン編でクロロが盗んだ「天使の自動筆記」(ラブリーゴーストライター)で団員たちを占った結果が「今も継続中なのでは?」といわれており、暗黒大陸編で次に「あの団員」が死ぬのではないかと、ファンの間で考察されています。

●死を回避したと思って油断して死亡したシャルナーク

 シャルナークは、ヨークシン編の時点では占いの警告に従って生存しましたが、その後死亡しています。

 シャルナークの占いの結果は、

「電話を掛けてはいけない

一番大事な時につながらないから

電話に出るのもすすめない

3回に一度は死神につながるから」

 というものでした。

 この結果にしたがって、シャルナークはヨークシン編ではクラピカの電話に応じないなど警告を守っていました。

 しかしその後、彼はクロロに敗北し旅団のメンバーの皆殺しを誓ったヒソカに命を奪われ、遺体はブランコに吊るされ、カラスに食い荒らされるという衝撃的な最期を迎えます。

 占いでは電話をかけることと出ることを強く止めるような結果でしたが、彼はヒソカに命を奪われる直前にクロロと電話で話していました。

 そして結果にある「死神」はヨークシン編の時点ではクラピカのことをさしていたと思われましたが、その後の展開を見ると天空闘技場で「休みがちな死神」と呼ばれるヒソカとも一致します。

 ちなみにシャルナークが死亡する少し前に、コルトピもヒソカに命を奪われていますが、コルトピは占いの結果が作中で明言されていません。

占いの結果が有効なのは、ヨークシン編までだと思われていましたが、シャルナークの死を招いたことから、占いの結果は継続しているのではといわれるようになりました。

●このあと死亡するのはシズク?

 ファンの間では、シャルナークと同じように、最初は死を免れたシズクが次の犠牲者ではないかと考察されています。

 シズクの占いの結果は、

「黒い商品ばかりの収納場で

貴方は永い眠りを強いられる

何よりも孤独を恐れなさい

2人きり程怖いものはないのだから」

 というものでした。

 この占いがさす「黒い商品」はブラックホエール号にある、ツェリードニヒの所有物であると考えられます。

 また、「何よりも孤独を恐れなさい」というのは、一人で行動してはいけないことを表しているといえます。

 しかし、シズクは現在、クロロやボノレノフと行動をともにしているので、最後の行の「2人きり程怖いものはないのだから」は孤独と辻褄があいません。

 孤独という字は変換すると、「蟲毒」になるので、カキン王家に関係する念獣ではないかと一部のファンは噂しており、それと同時に次にシズクが命を落とすと考えています。

 また、ノブナガの占い結果は以下とおり。

「菊が葉もろとも涸れ落ちて

血塗られた緋の目の地に臥す傍らで

それでも蜘蛛は止まらない

遺る手足が半分になろうとも」

 「菊が葉もろとも涸れ落ちて」の「葉」というのは、「葉月」(8月)のことをさしており、シズクの団員ナンバーは8ということから、ここからもシズクが次に死亡することが読み取れます。

 「血塗られた緋の目の地に臥す傍らで」とは、クラピカにノブナガが倒された状態もしくは、緋の眼のあるツェリードニヒの保管庫で、シズクが倒されることを示唆していると考えられます。

 「それでも蜘蛛は止まらない」「遺る手足が半分になろうとも」というのは、ノブナガやシズクが命を落としても旅団の目的は変わることなく、メンバーが残り半分になっても動き続けることが予想できます。

詳しく読む⇒『ハンター×ハンター』幻影旅団の占いは継続中? 次に死ぬのは「あのメンバー?」

◆「念の系統」が予想外だったキャラ

 2022年から2024年に渡って3ヵ所で行われた「冨樫義博展 -PUZZLE-」。そこで公開された冨樫義博先生のメモをもとに作成された「念能力設定資料」(通称、冨樫メモ)には、念能力の系統が予想外だったキャラクターがいます。

 あまりの意外性にSNSでも多くの驚きの声が上がるほどです。そして、その中には『HUNTER×HUNTERハンター協会公式発行ハンターズ・ガイド』(2004年出版、出版社:集英社、以下、『ハンターズ・ガイド』)に掲載されていた情報と異なっているキャラクターもいました。

●変化形から放出系に変化したゼノ

 『ハンターズガイド』で変化形の念能力者として紹介されていたゼノは、冨樫メモでは放出系になっていました。キメラアント編でゼノが放った龍星群(ドラゴンダイブ)は、完全に放出系の技です。

 変化形は、オーラの性質を変えることに長けています。そのため、クロロとの戦いで使っていた龍頭戯画(ドラゴンヘッド)と牙突(ドラゴンランス)は、オーラを刃状に変化させて敵を攻撃していると考えるのが合理的でした。

 そして、これらの技ではオーラを体から離していませんが、クロロ戦では相手の技を盗む能力を警戒して変化形だとミスリードさせようとしたのでしょうか。これに対して、龍星群(ドラゴンダイブ)は完全にゼノの体から離れています。

 それでいながら宮殿をボロボロにする威力です。そのため、放出系のほうがふさわしいとなったのかもしれません。

 ちなみに同じく『ハンターズガイド』で変化形と掲載されていたシルバも、冨樫メモでは放出系となっています。ゾルディック家は白髪のキャラクターが変化形、黒髪のキャラクターが操作系であると言われていました。

 しかし、冨樫メモを踏まえるとその法則は崩れてしまいます。ゼノとシルバが放出系になっていたことは、予想外だったファンも多いのではないでしょうか。

●死体を操っているのに強化系のイカルゴ

 イカルゴの死体と遊ぶな子供達(リビングデッドドールズ)は、死体を操ってその者の念能力を使うというものです。そのため、シンプルに操作系と考えられていましたが、冨樫メモでは強化系となっています。

 強化系としては変則的な能力ですが、操作系の能力としても当初から違和感がありました。なぜなら、操作系の最大の特徴は、比較的簡単な条件で相手の意志や命を奪えることです。

 たとえば、シャルナークであれば、アンテナを刺してしまえば相手を操ったり、命を奪ったりできます。敵を操るのにまず死体にしないといけないイカルゴの能力は、操作系としてはかなり遠回しなものと言えるでしょう。

 人の命を奪う覚悟がなく、操作系でありながらこのような能力にした可能性もあります。しかし、能力を使うのに道具を使っていないところも不自然です。

 そのため、イカルゴはやはり最初から強化系の念能力者だったのかもしれません。タコの足を銃に変えて、弾丸を放つほうがイカルゴ本来の能力なのでしょう。

詳しく読む⇒『ハンター×ハンター』え?マジで!? 「念の系統」が予想外だったキャラ4選 公式ガイドブックに隠された秘密とは?

〈文/アニギャラ☆REW編集部 @anigala01

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