キメラアント編以外で多くのキャラクターと絡んでいるヒソカは、『HUNTER×HUNTER』において強さの指標となっている重要人物です。戦ってはいないですが、実はヒソカよりも強い可能性がある、序盤に出ていた意外なキャラクターもいます。

 次の4人はヒソカと戦っていたら、どうなっていたか気になるキャラクターたちです。

◆ネテロに軽くあしらわれたヒソカ

 ネテロは「念使いで最強だったのは半世紀以上も昔の話」と自己評価していましたが、ハンター試験で挑発して来たヒソカを軽くあしらっていました。また、メルエムとの戦いを見ても、ネテロがヒソカより強いのは明らかでしょう。

 最終試験前の面接後、ヒソカはネテロのことを「スキだらけで毒気ぬかれちゃったよ」「くえないジイサン」と評価。ヒソカは強敵やゴン、クラピカなど素質がある青い果実を見てたぎって来ると、人の命を奪わずにはおさまらないシリアルキラー気質があります。

 ネテロはそのヒソカの衝動を消す術すら身に着けているということです。しかも、その毒気を一瞬にして抜けてしまうのですから、ヒソカとは格が違う存在だといえるでしょう。

 ネテロはメルエムにはまともにダメージを与えられなかったですが、百式観音の攻撃を見切ったりよけたりできる念能力者はほとんどいないように思います。ヒソカが得意な森などバンジーガムを張りやすい場所での戦いだったとしても、百式観音をよけるのは難しく、森ごとつぶされたらアウトです。

 このほかヒソカから戦いに行ったジン、実際にヒソカに勝ったクロロ、出会ってはいないですがネテロを圧倒したメルエム、王直属護衛軍ピトーたちも実力は上といえるでしょう。もうネテロとの戦いは実現しませんが、クロロとの再戦、ジンとの戦いは見てみたいところです。

◆ハンター試験で遭遇したメンチとサトツはかなりの実力者

 第287期ハンター試験でヒソカは、試験官を務めていたメンチとサトツの実力を高く評価していました。彼女らの登場シーンは限られているので強さや能力は謎ですが、2人ともヒソカより強い可能性があります。

 ヒソカはメンチやサトツが姿を現したときから、ずっと殺気を向けてケンカを売っていました。これはヒソカが2人と戦いたがっていた証拠です。

 実際、第1次試験のヌメーレ湿原では人面猿が化けた試験官が本物であるのかを確かめるため、サトツを攻撃して挑発しています。サトツがこの挑発に乗って戦いになっていたら、ヒソカにとってはシメシメな状況だったでしょう。

 しかし、サトツはヒソカの意図を悟っていたため、次から攻撃したら即失格にすると釘を刺します。これによって、ヒソカは露骨に動けなくなり、試験官をイライラさせるため殺気を向け続けました。

 これに対してメンチの相方であるブハラが、ヒソカの殺気を感じ始めたのは第2次試験で候補者が全員不合格になってからでした。つまり、ブハラは挑発していなかったということで、ヒソカにとっては戦っても楽しくない相手ということでしょう。

 ヒソカはクロロやジンなど自分より強い相手は追いかけ、弱い相手からはうらみを買って自分に戦いを挑んで来るように仕向けます。その行動原理から考えると、メンチとサトツから仕掛けるように仕向けていたということは、彼らはヒソカより弱いと判断していたのかもしれません。

 しかし、このときのヒソカには特別な事情がありました。彼はクロロと戦うために幻影旅団に入りましたが、ハンター試験に挑んだのはその目的を果たすためです。

 幻影旅団の活動が終わるとすぐ姿をくらますクロロを追うには、情報を得るため、ハンターライセンスがないと入れない場所に行くためにもハンター試験に合格する必要がありました。しかもヒソカは昨年のハンター試験で、気に入らない試験官をボコって不合格になっています。

 そのため、メンチとサトツに自分から戦いを挑みたかったものの、さすがにハンター試験合格を優先して我慢していた可能性もあります。そう考えると、まだ実力が明らかになっていないメンチとサトツは、この時点でヒソカより強かった可能性があるでしょう。

 ハンター試験でメンチとサトツがヒソカと戦っていたら、実力伯仲のおもしろい戦いが見れたのではないかと思います。メンチとサトツが今後のストーリーに絡んでくる可能性は低く、死後強まる念によってよみがえった現在のヒソカなら彼らを圧倒するかもしれません。

◆グリードアイランドで出会ったビスケ

 ヒソカはグリードアイランドで再会したゴンやキルアの成長ぶりを見て、ビスケが師匠であることを見抜きました。ヒソカが彼女と戦いたがっていた様子はないことから戦闘に長けた使い手だと思っていなかったようですが、これは格上のビスケが上手く隠していたと考えられます。

 会長選挙でヒソカが十二支んの品定めをしたとき、ピヨンには77点をつけていました。そのため、一流のハンターでも戦闘力がヒソカ並みに高いというわけではなく、ビスケも同じタイプだと判断したのでしょう。

 しかし、ビスケは本来の筋肉隆々のたくましい姿から、普段は少女姿に変えています。完全に猫を被っているわけですが、これは外見だけでなく能力についても同じです。

 そのため、彼女が強さを発揮するのは本来の姿のときになります。ゴンがヒソカと組んでレイザー攻略に挑んでいるときも、ビスケは本来の姿を見せることはありませんでした。

 もし正体をさらしていたら、おそらくヒソカは彼女と戦いたがって、ややこしいことになっていたでしょう。長生きしているだけあって、ビスケのほうが1枚上手だったといえるでしょう。

 また、ビスケの実年齢は57歳であり、経験も豊富です。このことから本気のビスケであれば、ヒソカを上回る実力を持っていると考えられます。

◆ドッジボールで対決したレイザー

 ヒソカはゴンたちと組んでドッジボール対決に挑みましたが、このときレイザーを2度も出し抜いて勝利に導きました。このことから、実力的にはレイザーよりヒソカのほうが、かなり格上だと思われます。

 放出系は相手と一定の距離をとりながら戦うのが得意です。つまり、ドッジボールという舞台は放出系のレイザーにとって、格段に有利なフィールドといえるでしょう。

 それに対してヒソカが得意とするのは森など、バンジーガムを張りやすい障害物が多い地形です。この圧倒的不利な条件のもと、レイザーの予測を2度も上回って勝ちをもたらしたのがヒソカです。

 また、ドッジボール対決が終わった後のヒソカには、レイザーと戦いたがっていた様子もありません。このことから、実際の戦闘をすればヒソカのほうがレイザーより格上だと判断できます。

 ただ、レイザーはジンと一緒になってグリードアイランドを作ったメンバーの1人です。そのため、能力をグリードアイランドのほうに割いている可能性があります。もしそうであれば、全力を戦闘に向けた場合はヒソカを超える実力を持っているかもしれません。ドッジボール対決が熱かっただけに、ヒソカとレイザーについてはガチの死闘での再戦を見てみたいところです。

 

 ──ヒソカが勝利した戦いで、苦戦しているものは一つもありません。そのため、もっとヒソカのガチの戦いを見てみたいファンも多いのではないでしょうか。今後、ヒリヒリした戦いが展開されそうなのはクロロとの再戦です。死んでから強化される念によって息を吹き返したヒソカはパワーアップしている可能性があり、現在の実力も気になるところでしょう。

〈文/諫山就〉

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《諫山就》

フリーライターとして活動中。漫画・アニメ・医療・金融などの記事、YouTube用シナリオを執筆・編集しています。

 

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