<この記事にはTVアニメ、映画、原作漫画、『ゴールデンカムイ』のネタバレが含まれます。ご注意ください。>
実写映画の『ゴールデンカムイ』の続編として、『連続ドラマW ゴールデンカムイ ―北海道刺青囚人争奪編―』が、WOWOWで今秋に放送・配信されることが発表されましたが、変態キャラが多く登場するこの作品では、「実写化は無理ではないか」とファンの間でささやかれるエピソードがあるのです——。
◆実写化が無理なエピソード1 「動物と交わって命を奪う」男——姉畑支遁
姉畑支遁は、動物と交わって事後に命を奪う異常な性格から、実写化は無理ではと言われています。
姉畑支遁はアイヌの金塊の隠し場所を示す刺青が彫られた脱獄囚の一人で、比較的温厚な性格をしています。また、心から生き物を愛しているため動植物にも詳しく、持ち前の知識を披露して子どもの警戒心を解くこともありました。
しかし、彼の生き物への愛は常軌を逸しており、愛するあまりに動物と交わるのです。しかも、事後は自己嫌悪に陥り、無かったことにしようと交わった動物を葬るサイコパスっぷりを見せます。
そんな彼は作中でヒグマと交わろうとしますが、主人公の杉元は姉畑支遁のせいで捕らわれた谷垣や姉畑支遁に彫られた刺青を守るため阻止しようとします。しかし、姉畑支遁は交わることに成功し、興奮のあまりにそのまま腹上死しました。
この変態すぎるエピソードはアニメでもカットされ、監督を務めた難波日登志氏は「動物を強姦したり惨殺したりする描写からアニメ化はNGだった」と、自身のX(旧Twitter)で語っています。
しかし、なんと単行本23巻のアニメDVD同梱版でこのエピソードがアニメ化。これには多くのファンが原作の杉元のように「やりやがったッ!!」と、驚きの声を上げました。
姉畑支遁のエピソードはアニメ化こそしましたが、地上波でカットされたときと同じ理由から「実写化も難しいのでは」とファンの間でささやかれています。また、この変態っぷりに加えてストーリーの大筋とも深く関わっていないことから、実写化ではカットされるかもしれません。
◆実写化が無理なエピソード2 「人間の皮で作った服」を着てファッションショー——江渡貝弥作
剥製所を営んでいる江渡貝弥作は、動物の剥製を作るだけでなく人間の皮を使って作品を作り、作中では作品を着てファッションショーまで行いました。
江渡貝は夕張で剥製所を営んでいる好青年です。日本にいる動物から海外にいる白クマまでさまざまな剥製を作成していますが、彼の作品は動物だけにとどまりません。
なんと彼は墓泥棒をして人間の皮を手にいれ、それをもとにさまざまな作品を作っていたのです。その作品は、複数の人間の顔がついた服やなど、おぞましいものばかり。
そんな彼は刺青が彫られた脱獄囚の皮「刺青人皮」を集めている鶴見中尉の目に留まり、初めてその嗜好を受け入れてもらえます。
そして、江渡貝は自身の作品を着て鶴見中尉とファッションショーを行いました。人間の皮で制作されたおぞましい作品を着てキャットウォークをする彼の姿は、作中でも屈指の迷シーンと言えるでしょう。
江渡貝のエピソードは人間の皮で作品を制作する残酷さやグロテスクな描写から、実写化できるのかファンの間で懸念されています。
しかし、彼は人の皮の扱いに長けていることから、作中で偽物の刺青人皮を作る重要な役目を果たしており、「カットはできないのでは」とも考えられているようです。もし、実写化するとしたら、ファッションショーの迷シーンはカットされるかもしれません。
◆実写化が無理なエピソード3 驚愕の捜査方法にファンも困惑——宇佐美時重
宇佐美時重はとある方法で娼婦連続殺人事件の犯人を特定し、ファンを困惑させました。
宇佐美は鶴見中尉に絶対的な忠誠を誓う軍人で、鶴見中尉のためなら人の命を奪います。むしろ、戦闘を楽しんでいる様子もあり、網走監獄の看守部長を勤めていた門倉を追い詰めるときには笑顔を浮かべていました。
そんな彼は鶴見中尉から札幌で発生した娼婦連続殺人事件の調査を命じられ、菊田特務曹長と一緒に調査します。この事件では宇佐美と犯人に変態という共通点があり、宇佐美は犯人が現場で行った「変態行為」をまねることで、なんと犯人が残した痕跡を発見しました。
さらに、その痕跡から犯人が次に現場へ来る日数まで予測します。その後、宇佐美の予測は見事に的中して犯人と遭遇しますが、ここでも変態行為で戦いあう謎の展開に。
この一連の流れは多くのファンを困惑させ、「アニメ化は不可能だろう」と言われていました。しかし、なんとアニメではそのまま放送して、この回にまつわるキーワードがSNSのトレンド入りを果たします。
「実写化はさすがに無理だろう」と、ファンの間でささやかれていますが、事件の犯人が刺青を彫られた囚人なことや、事件をきっかけに一同が札幌に集まることもあり、ストーリーに大きく関わっています。一連の流れをすべて実写化するのは難しいでしょうが、「変態行為」をカットして実写化するかもしれません。
——『ゴールデンカムイ』は多くの変態が登場することでも有名で、ほかにも実写化が難しい複数のエピソードがあります。ストーリーに大きくかかわり避けられないものもあるので、どのように実写化するのか、続編への課題となるかもしれません。
〈文/林星来 @seira_hayashi〉
※サムネイル画像:https://kamuy-movie.com/news/index.html より
映画『ゴールデンカムイ』公式サイト
(c)野田サトル / 集英社 (c)2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会