<この記事にはTVアニメ『ワンピース』と原作漫画『ONE PIECE』のネタバレが含まれます。ご注意ください。>

 ベガパンクの失踪やフロンティアドームの異常などトラブルが続いてエッグヘッドを脱出できなくなったルフィたち。その間にもドームの外では新たな変化が起きている──!?

 エッグヘッドを出るに出られなくなった麦わらの一味の様子が描かれる第1106話「異常発生!探せ Dr.ベガパンク」では、ルフィたちの状況整理などが行われる落ち着いたエピソードかと思いきや、最後に思わぬ大きな秘密が明かされる回となっていました。

◆戦桃丸は無事だった! パシフィスタマークIIIが一斉に参戦!

 前回までフロンティアドーム内でのできごとが描かれてきましたが、今回は地上の様子などの現状も描かれます。

 地上に残っていた政府の人間と戦っていたのは、バーソロミュー・くま……ではなく頂上戦争で使われたプロトタイプを遥かに凌ぐとされるパシフィスタマークIII(スリー)。そして、それを指揮するのは生死が不明だった戦桃丸です。負傷して無事とは言い難い容体に思えますが、なんとか退避できたようです。

 政府を相手取るパシフィスタには“最強の盾”とも言われるバブルシールドが搭載されており、たった一体でも政府の人間たちを圧倒できるようです。

 しかし戦桃丸はここでさらにこのパシフィスタを50体も投入。かなり容赦のない姿勢を見せます。これだけ味方がいればエッグヘッドの脱出は余裕じゃないかと思わせたところで、そうも簡単にはいかない理由がここから明かされていきます。

◆ベガパンク失踪だけじゃなかった! 不可解な事態がまたもや発生?

 前回に続いてルフィたちのいる研究層(ラボフェーズ)の様子が描かれるのですが、ベガパンクの失踪だけでなく、今回はもう一つの問題の発生が明かされます。

 それはフロンティアドームの制御が不能になったこと。研究層はバリアのようなものに守られていましたが、制御できなくなったために外へ出ようとするとレーザーで焼かれてしまう状態となりました。

 このフロンティアドームの異常は実はこれが初めてではありません。CP-0が侵入しようとしたタイミングではなぜか都合よくドームが解かれるという異変が発生。敵の侵入を許したり、今度は閉じ込めるような働きをしたりと、あまりにも都合が悪すぎるドームの挙動はどうも不可解です。

 とはいえ、ここでゾロ・ブルック・ステューシーも合流し、破壊されていたアトラスもこのタイミングで復活。とりあえずベガパンクを除くメンバーが揃ったということで、手分けしてベガパンクの捜索に移ります。

 このタイミングでゾロやブルック、そしてステューシーも未来島の服に衣装チェンジ。CM前後のアイキャッチやOPなどでもお披露目されていた麦わらの一味の新衣装がついに出揃いました。

 状況こそピンチではありますが、ステューシーやベガパンクに惚気るサンジや単独行動を止められるゾロなどの様子も描かれたりと一味のメンバーが揃うとやはり安心感があります。

◆行方不明のビビの所在が判明! 意外すぎる人物と同行していた!

 そして、今回のエピソードでも最後に思わぬサプライズが明らかになりました。

 突然、世界経済新聞社に場面が移ったかと思えば、モルガンズが早くもベガパンクの暗殺計画やルフィが同行していることを察知。ルフィがベガパンクを人質に立てこもろうとしていると、相変わらずの“エンターテイメント思考”で真実とは異なる報道に踏み切ろうとするいつもの姿が描かれます。

 しかし、今回はここでまさかの人物が登場。それは世界会議(レヴェリー)で行方不明になったとされるビビ。そして今や国王となっているワポルの二人です。安否が不明だったビビですが、どうやらワポルとともにモルガンズにかくまってもらっていたようです。

 なぜワポルと一緒にいるのか? なぜ政府から追われているのか? ビビは何を泣いていたというのか? 事態だけでなくセリフの要所からも、続々と疑問が湧いてくるところですがビビが無事だったことは一つホッとできる新情報でした。

 OP映像ではモルガンズが羽で何かを隠しているカットが登場していますが、その正体がビビとワポルであることもここでやっと分かります。実はエッグヘッド編のスタート時からビビの所在の答えを毎週見せていたと思うと、なかなか攻めたことをやっています。

 先週の五老星、今週のビビと毎週思わぬ引きで次回へ続いていく『ワンピース』ですが、次回も新展開。次なる危機が描かれる様子の第1107話「戦慄!研究所へ忍び寄る魔の手」が放送されます。“脱出不能のデスゲーム”に突入するということで、ベガパンク失踪やドームの異常だけでないトラブルを予感させます。

〈文/ネジムラ89〉

《ネジムラ89》

アニメ映画ライター。FILMAGA、めるも、リアルサウンド映画部、映画ひとっとび、ムービーナーズなど現在複数のメディア媒体でアニメーション映画を中心とした話題を発信中。缶バッチ専門販売ネットショップ・カンバーバッチの運営やnoteでは読むと“アニメ映画”知識が結構増えるラブレターを配信中です。Twitter⇒@nejimakikoibumi

※サムネイル画像:YouTubeチャンネル 『ONE PIECE公式YouTubeチャンネル』より

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