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※本記事にはTVアニメ・原作小説『Re:ゼロから始める異世界生活』のネタバレが含まれます。ご注意ください。

※本記事はTVアニメ・原作小説『Re:ゼロから始める異世界生活』に関するライター個人の考察・見解に基づくものであり、公式の設定や見解とは異なる場合があります。

 今から400年前を舞台に活動していた“嫉妬の魔女”サテラ。『Re:ゼロから始める異世界生活』(以下、リゼロ)の最重要人物の一人ですが、確実に戦ったはずのレイドはサテラ絡みで違和感のある反応を示す場面もあります。さらに、パック至っては過去にサテラと戦ったことがあるのかもしれません。

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◆レイドはなぜエミリアに反応しなかったのか 初代剣聖に残る3つの可能性

 現在放送中のTVアニメ『リゼロ』4th seasonに登場してスバルたちを苦しめている「初代剣聖」レイド・アストレア。レイドは、400年前に「賢者」フリューゲルと「神龍」ボルカニカと協力してサテラを封印した三英傑の1人でもあります。

 そんなレイドですが、第71話で少し違和感が残る登場をしていました。それが、エミリアを見たときの反応です。エミリアといえば、銀髪に紫紺の瞳を持つハーフエルフというサテラと瓜二つの特徴を兼ね備えています。

 もちろん劇中でも描かれてきたように、『リゼロ』の世界に暮らす者なら、一般人ですらエミリアを見ればサテラを思い起こします。しかし、三英傑のはずのレイドがエミリアを見た際、「いい女」と評しマジマジと見ても「マブすぎんだろ」としか感想を持っていないのです。

 サテラそっくりのエミリアを見てこんな反応だった理由については、大きく3つの可能性が考えられます。まず1つ目は、レイドがサテラの顔を知らなかった可能性です。サテラは、常に黒いベールを被っており、TVアニメでも顔の全貌が描写されることは少ないのです。

 事実、サテラに愛されているスバルですら、エキドナのお茶会でサテラに会うまで彼女の素顔を見られませんでした。このため、レイドがサテラの容姿を知らなかっただけとも考えられるのです。しかし、そうなると世間一般にサテラが銀髪に紫紺の瞳を持つハーフエルフという特徴が広まっていたことと矛盾するので、レイドが知らなかった可能性はやや低いかもしれません。

 そこで2つ目に考えられるのが、レイドの性格です。シャウラいわく、レイドは「人間のクズ」であり、その人格は最悪だと評しています。劇中の描写からも、レイドは他者を見下しており、あまり他者を気にとめたり、記憶にとどめたりする様子は見られません。

 また、好色家であることから女性に対してはある程度記憶に残っているのかと思えば、実際に何度も戦ったことがあるというシャウラのことは完全に忘れていました。このことからも、レイドは総じて他人を気にしていないタイプだと考えられるのです。

 この性格からも、サテラの容姿を完全に忘れている、もしくは、最初から容姿を気にしていなかった可能性が考えられるでしょう。どちらにせよ、レイドらしくはあります。

 最後に3つ目として考えられるのが、記憶が不完全だった可能性です。400年前に活躍していたレイドは、当然ながらすでに故人です。TVアニメ第71話では、第二層の試験官としてレイドの魂が呼び出されていましたが、当初は自我を保っていませんでした。

 次第に自我を取り戻すも、「ここ、どこだ?」とまだ曖昧な様子であったことがうかがえるのです。仮に、召喚されたレイドの魂が完全なものでなかったとしたら、もしくはサテラと出会う前のレイドの記憶しか持っていない魂だったとしたら……。エミリアを見てもサテラを想い浮かべなかったことにつながるのではないでしょうか。

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◆400年前にあったかもしれないサテラvs.パック

 TVアニメ『リゼロ』1st season第18話で、パックは大罪司教“怠惰”担当のペテルギウスと戦っています。そしてペテルギウスといえば、“嫉妬の魔女”サテラも扱う「見えざる手」という強力な権能の持ち主です。

 実は、「見えざる手」について2020年3月11日に作者の長月達平先生がX(旧:Twitter)にポストした内容によると、第18話では「パックには見えていなかったが、スバルが見えるようになったから可視化された」と解説しています。

 確かに劇中では、スバルだけが「見えざる手」を見ることができていました。この理由は、魔女の寵愛ともいうべき「魔女因子」が体内にあったためであることが明かされています。

 しかし、劇中でパックはペテルギウスに対し、「サテラの半分、1000は影を伸ばして見せろ」と言い放っているのです。このセリフからも、パックはかつてサテラの「見えざる手」を見たことがある可能性が高いでしょう。

 しかし、ここで2つの疑問が浮かびます。まず1つ目は、パックはどうやってサテラの「見えざる手」を見たのか、という疑問。劇中で明かされた「見えざる手」を見る方法は、視認できる人間と感覚を共有することです。

 実際にTVアニメ第23話でのペテルギウスとの戦いでは、ユリウスが“ネクト”という精霊術を使ってスバルと感覚を共有して「見えざる手」を攻略していました。つまり、精霊であるパックも、過去に視認できる人物と感覚共有したことがあったと考えるのが自然でしょう。

 その相手は誰なのか……実はこの疑問は、パックの出自に大きく関係しているのです。TVアニメでは明かされませんでしたが、原作ではパックがベアトリスと同じく“強欲の魔女”エキドナによって作り出された人工精霊だったことが分かっています。

 そして、劇中では明言されていませんが、エキドナは「強欲の魔女因子」を体内に持っているので、サテラの「見えざる手」を視認できると考えられるのです。実際、TVアニメ2nd season第41話でスバルが突然「見えざる手」を使えるようになった理由について、「あの性悪魔女が原因だな」とエキドナのおかげであることを示唆していました。

「怠惰の魔女因子」に影響を与えられることからも、やはりエキドナなら「見えざる手」が見えたとしても不思議ではないでしょう。つまり、パックはエキドナと感覚を共有してサテラの「見えざる手」を見たことがあったと考えられるのです。

 そして2つ目は、どういった場面でパックがサテラの「見えざる手」を見たのか、という疑問です。これについては、サテラが「見えざる手」を出す状況、つまり戦闘の場面だと予想できます。そして、その相手こそがエキドナだったのではないでしょうか。

 なぜなら、エキドナはサテラを憎悪しているからです。そんな彼女が生み出したパックも、サテラと対峙する立場にあったことが想像できるでしょう。つまり、パックは400年前にエキドナとともにサテラと戦い、その時に彼女の「見えざる手」を見たことがあったのかもしれません。

 

 ──レイドとパックの反応をあらためて見返してみると、サテラにまつわる謎はまだ数多く残されていることが分かります。400年前の出来事やサテラの正体が明かされたとき、これらの違和感にも答えが用意されているのかもしれません。

〈文/fuku_yoshi〉

《fuku_yoshi》

出版社2社で約10年にわたり編集業務に従事した元編集者。男性向けライフスタイル誌やムック制作のほか、漫画編集者としての経験も持つ。現在はフリーライターとして、映画・アニメ・漫画などサブカルチャー領域を中心に記事を執筆。漫画考察記事では、元編集者の視点を活かし、作品内の描写や設定を論理的に読み解く記事制作を得意としている。

 

※サムネイル画像:TVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』オフィシャルサイトより 『TVアニメ「Re:ゼロから始める異世界生活」第6話 場面写真 (C)長月達平・株式会社KADOKAWA刊/Re:ゼロから始める異世界生活1製作委員会』

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