「ギャップ萌え」……大好物です!
イケメンを揃え、プレイヤーのハートを鷲掴みにする乙女ゲームには、個性的なキャラクターが多数登場します。
見た目は勿論、性格だって多種多様。一筋縄ではいかない魅力を携えた攻略対象が目白押し!
王子様キャラが腹黒だったり、俺様が寂しがり屋だったり、クールなメガネ男子は大体鬼畜だったりと、性格に特化したものもあれば見た目から主張してくるパターンもあります。
オネエ系や女装男子、ときには本当にあなたは10代ですか? と疑いたくなるキャラもいますが、普段と異なる部分を垣間見たとき、乙女の恋愛ゲージは爆発的に上昇します。
だがしかし! ギャップとして絶対に踏み込んではいけない領域が存在します。
それは……「髪型とメガネ」。
今回は自身の体験談を踏まえながら、100年の恋も冷めるかもしれない、推しキャラの「ギャップ萎え」シチュエーションを解説します。
ヘアスタイルは乙女のテンションに関わる大問題だった!
まずご紹介するのが、2008年にKONAMIから発売された『ときめきメモリアル~Girl's Side 2nd Season』。言わずと知れた、ときめきメモリアルの乙女ゲームバージョンです。
“人魚伝説”が語り継がれる羽ケ崎海岸を有する「はばたき市」を舞台に、同級生、先輩、後輩とより取り見取りなキャラクターたちとリアルな恋愛を体験できる本作。
ヒーロー格の佐伯瑛くんがカッコよくて! いそいそと自分磨きに勤しんだ日々を思い出します。
ですが、私が瑛くんよりもどっぷりと嵌ってしまった相手が……
はい、彼! 右側にババンと掲載されている彼! 「古森佑」くんです。
古森くんはゲーム内ではメインの攻略対象ではない、いわゆるサブキャラ的存在。無口で大人しく、いつもネガティブ感満載の顔をしています。しかも、最初学校内では登場しません。引きこもっているんです。
何てキャラだ……。でも私は彼に恋をしました! 古森くんの一番の魅力はフェイス! とにかく顔がドストライクだったんです!
足しげく彼の家に通うことで徐々に心を開いてくれるようになり、ある程度好感度が上がると学校にも来てくれるようになります。
その過程がまた楽しくてですね! 自分にしか懐かない猫を独占しているような感覚というか何というか……(照)。
なので、学校に行くよと言ってくれたときの感動といったら……! これでラブラブスクールライフが始まるのね! ウフウフ、とあらぬ妄想も膨らみます。
が、しかし、ここで私を奈落の底に突き落とす衝撃の事件が発生します。それは……。
古森くんが髪型を変えてしまった!!
私との交流で前向きになろうと決めた古森くんは、その決意の表れとしてまず形から入りました。爽やかな笑顔で登場した彼ですが……髪の毛をツンツンにカットしたんです。
その時の私のドン引きさ加減といったら! 波が引いて行くようにサーッと気持ちが冷める音が聞こえる様でした。
今思えば、過去にもオールバックのキャラが髪を崩した途端にときめいたり、長髪キャラには絶対に髪をほどいて欲しくないと願うなど、髪型に気持ちを左右される予兆はあったんです。でもこれほどまでとは……。
その後、あんなにも燃え上がっていた古森くんとの恋は終わりを告げました……。
好きなキャラなら見た目が変わったって! と思っていた私ですが、いざビジュアルから入ると髪型一つで全てが覆ることを思い知った出来事でした。
そして髪型以上に私が声を大にして訴えたいのが、
「眼鏡のポテンシャル」。
これです! 以下の項目でより深く掘り下げていきたいと思います。
メガネは、そう……●●なんです
こちらはボルテージからリリースされた恋愛アプリ『ダウト~嘘つき男は誰?~』。
タイトルの通り、男たち(女子も含む)の嘘を見抜いて篩にかけながら、運命の相手を探し出すという一風変わった恋愛ゲームです。
ここにも惜しみなくイケメンが放出されていますね。眼鏡キャラも何人かいます、素晴らしい。三度の飯よりメガネ男子が好きな私には堪りません!! その中でも注目していただきたいのがこちら。
はい、ドーン! 大好物がいます!
彼は、「オフィスは男女の嘘だらけ」編に登場するキャラクター、楠幸平。うん、イケメン臭がプンプン。そして彼は文句なしのナイス眼鏡!!
主人公と同じ部署で働くムービー制作プロデューサー。存在感が薄く社交的なタイプでもない、しかも前髪が長いせいでよく顔が見えないというミステリアスなキャラなのですが、蓋を開けてみるととんでもない変態、盗聴・声フェチ男だったのです!
そんなことはどうだっていいんです。ここでは楠くんがナイス眼鏡かどうか、そこが重要なんです。
この『ダウト』、メインストーリーが9つのステージに区切られており、それぞれの回でピックアップされるキャラが変わります。楠くんがメインとなる回での私のテンションは尋常ではありませんでした。
きっと運命の相手じゃないのは分かってる(設定的にも→変態だし)、でも彼メインの回は心ゆくまで楠くんに溺れよう。そう決めました。
ある日、二人で出かけることになった私と楠くん。待ち合わせ場所で待っていた私の前に眼鏡を外して登場する楠くん。
……は??
「おい、楠! メガネをどこへやった!?」
と、思わずスマホに向かって叫んでしまったほどです。メガネ男子の一番行ってはいけない方向に進んでしまった楠くん。いますよね、物語の中盤以降、ライバルが登場し始めたあたりから、
「本気出そうと思って」
と、メガネを外し出すキャラクター。いや、違うから! 本気出す方向間違ってるから!! 頑張って欲しいのはそっちじゃないんです。いかにメガネをかけたままで自分の魅力を駄々漏らすことが出来るのか、そこに全力を注いで欲しいのです。
そう、メガネは下着と一緒です! 下着を着けずに生活する人がいますか? 肌身離さず、殴られるときでさえも身に着けてください! 眼鏡キャラとして生まれたからには一生添い遂げる覚悟で装着してください!!
幸いなことに楠くんはすぐに自分を取り戻し、メガネ生活に戻ってくれたので、私の愛の炎は消えずに済んだ訳ですが、もし彼がずっとメガネを外したままだったら……考えるだけで背筋が震えます。
乙女ゲーム戦国時代をばく進中の現在、日々新しいゲームが誕生し、世の乙女をキュン死にさせるべく、様々な「ギャップ萌えイケメン」が生み出されています。私の恋焦がれるメガネ男子も続々と量産されていくことでしょう。
どうか聖域を冒すことなく、ときめきを提供し続けていただきたいと願うばかりです(切に……!)。
(Edit&Text/彩乃)
ときめきメモリアル Girl's Side 2nd Season
©2006 2008 Konami Digital Entertainment Co.Ltd.
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