現在、第11話まで放送された『邪神ちゃんドロップキック'(ダッシュ)』。
<画像引用元:http://jashinchan.com/ より引用掲載 ©︎ユキヲ・COMICメテオ/邪神ちゃんドロップキック製作委員会>
1期は、
・第1話から主人公・邪神ちゃんがチェーンソーで切り刻まれる
・そもそもまともなキャラ紹介も無く、すき焼きを食べている所から始まる
などその内容のぶっ飛びっぷりが話題になりました。
そんな前作、『邪神ちゃんドロップキック』のカオス度がさらに凶悪に進化した今作。
観始めた頃は(色々な意味で)「本当に放送して大丈夫なんだろうかこのアニメ……」と思っていましたが、気がつけば作品のテンポの良さにすっかり取り憑かれてしまい、定期的に観たくなる不思議な中毒感すら覚えるようになりました。
本記事では、なぜこのアニメがファンの心を掴んだのか。そして筆者の考える『邪神ちゃんドロップキック'』の魅力をご紹介していきます。
人間界にやってきた天使や悪魔が日夜繰り広げるバイオレンスバトルギャグ!!
<画像引用元:ブシロード ラバーマットコレクション Vol.221 『邪神ちゃん ドロップキック』 販売元:ブシロード(BUSHIROAD)>
『邪神ちゃんドロップキック』は、女子大生・花園ゆりねが、魔界から邪神ちゃんを召喚するところから始まります。
召喚したはいいものの、邪神ちゃんを魔界に帰す方法がわからず、2人はゆりねの住んでいるアパートで暮らすことに……。
邪神ちゃんは魔界に帰るため、召喚者であるゆりねを必殺のドロップキックで殺そうとする……が毎回返り討ちにあいます。
邪神ちゃんはゆりねを倒すために様々な手段を使用するのですが、大体ゆりねはノーダメージ。 その度にゆりねは邪神ちゃんに制裁を加えます。
「返り討ちにあう」とは書きましたが、邪神ちゃんへのそれは、そんな生優しいもんじゃないです。
・下半身を輪切りにされる
・椅子に縛られてスタンガンを喰らう
・手をミキサーに突っ込む
・チェーンソーで全身ズタズタにされてモザイクがかかる
などの毎回かなりグロい状態にされてしまいます。
「邪神ちゃん」とサディスティックな女子大生「花園ゆりね」ダブル主人公の関係性が面白い!!
<画像引用元:【Amazon.co.jp限定】時としてバイオレンス (期間生産限定盤) (メガジャケ付) CD+DVD 販売元:SACRA MUSIC>
魔界から人間界にやってきた邪神ちゃんは、人間界の生活に馴染みまくります。
そんな邪神ちゃんの性格はまさに外道!
他人の食べ物を強奪したり、弱きを叩き強きに媚びへつらい、同じく人間界にやってくる幼馴染みのメデューサを「ATM」と呼び、金をせがみ、その金をパチンコやソシャゲに使うといったダメっぷり。
<画像引用元:ブシロードスリーブコレクション ハイグレード Vol.1769 邪神ちゃん ドロップキック『毒霧』 販売元:ブシロード(BUSHIROAD)>
その度に邪神ちゃんを「お仕置き」するのが、彼女を召喚した張本人の花園ゆりねです。
ゆりねは、ゴスロリ服、眼帯を身に付けた少し中二病気味なもう1人の主人公。彼女はかなりのドSですが、少し天然で可愛い物が好きな乙女チックなところもある女子大生です。
魔界に帰るためにゆりねを殺そうと企む邪神ちゃん、そんな彼女を毎回返り討ちにするゆりね。
本来なら敵になるハズの2人ですが、一緒にご飯を食べたり、生活を共にする中で不思議な友情が芽生えます。そんな2人の可愛く、時にバイオレンスな関係が独特の雰囲気になっていて面白いのです。
クズだけど憎めない不思議な性格、「邪神ちゃん」というキャラクターが好意的に受け止められている理由と考察!
<画像引用元:http://jashinchan.com/news/2109 より引用掲載 ©︎ユキヲ・COMICメテオ/邪神ちゃんドロップキック製作委員会>
とにかくダメダメな「邪神ちゃん」なのですが、ファンからは「実は良い子」のイメージが強く、ファンの心を掴んでいます。
では、いわゆる暴力キャラの邪神ちゃんが、愛される理由はどこにあるのでしょうか?
邪神ちゃんが返り討ちにあい、それがしっかりギャグに昇華されていること。そして邪神ちゃんは“実は良い子”という設定が受け入れられる下地が整っている、ということが彼女が愛される理由だと言えるでしょう。
ただ暴力を振るうだけのキャラクターは、視聴者から見てあまり良い物には捉えられないかと思います。
邪神ちゃんは毎回返り討ちにあうことによって、「また邪神は……」と、あきれられることはあっても悪い印象を持たれることは少ないように感じました。
そして、表向きはクズな邪神ちゃんですが、実は出生は魔界の貴族のお嬢様。
メデューサに嫌われた時は、普段の乱暴な振る舞いからは考えられないほど落ち込んだり、ゆりねが熱を出した時は看病をしてあげたりと、邪神ちゃんの根は良い子であるという描写があります。
そんな描写がしっかりしているからこそ、視聴者も邪神ちゃんが良い子であるというイメージが違和感なく入ってきて、嫌いにはなれない不思議な魅力のキャラクターになっているのでしょう。
――先日第11話が放送し、ラストスパートを駆ける『邪神ちゃんドロップキック'』。
そんな本作はどんなフィナーレを迎えるのでしょうか?
『邪神ちゃん』からは、まだまだ目が離せません!
(Text/足立ボンジ Edit/乙矢くるみ)
邪神ちゃんドロップキック DROPKICK ON MY DEVIL!!
©︎ユキヲ・COMICメテオ/邪神ちゃんドロップキック製作委員会