今年はミッキーマウスにとって大きな節目の年となりそうです。
2024年の1月1日を契機にアメリカでは、アニメ『蒸気船ウィリー』がパブリックドメイン化を果たします。パブリックドメインとなると著作権などの知的財産権が発生しなくなるので、この作品を誰もが使えるようになります。
この話題の一番の肝は、この『蒸気船ウィリー』にあのミッキーマウスが登場していることにあります。
『蒸気船ウィリー』といえば、ウォルト・ディズニー・アニメーションスタジオの作品の冒頭にある最新のスタジオクレジットアニメーションで、口笛を吹きながら舵取りをしているミッキーマウスの姿を多くの人が観たことがあるはず。
今回のパブリックドメイン化により、ミッキーマウスの権利も解放されたということで、早くもアメリカではディズニー以外でミッキーの企画が登場するようです。
◆続々とホラー作品化するミッキーマウス
パブリックドメイン化を皮切りに早速、『蒸気船ウィリー』を用いたディズニー以外の作品の発表が続々と始まっています。
昨年、『くまのプーさん』のパブリックドメイン化をきっかけにプーさんを題材にしたホラー映画『プー あくまのくまさん』が公開されたように、やはり初手で登場するのはホラー映画がお決まりのよう。パブリックドメイン化早々に予告編が発表されたのがホラー映画『Micky's Mouse Trap』です。
この映画は、ミッキーマウスの覆面を被った殺人鬼が襲いかかってくるというホラーというよりも厳密にはスラッシャー映画に分類される映画です。
予告編内でも早速『蒸気船ウィリー』の映像が登場しています。ミッキーマウスはあくまでも『蒸気船ウィリー』時点のデザインだけが解禁されているので、覆面のデザインもモノクロ調の最初期のミッキーマウスのデザインだと分かるでしょう。この作品は、カナダの映画で今年の3月に公開予定(日本公開未定)です。
驚くべきことにこの予告編が発表された翌日1月2日には、この映画とは別に『蒸気船ウィリー』を題材にしたタイトル未定のホラーコメディ映画が作られると発表されました。
こちらの映画で監督を務めるのはスティーブン・ラモーテ監督。スティーブン監督は『The Mean One』というグリンチをテーマにしたホラー映画を製作した人物なだけに納得の就任ともいえるでしょう。
ホラー化するのは“映画”だけではありません。ゲーム業界でもパブリックドメイン化した作品が発表されています。
Nightmare Forge Gamesが『Infestation:Origins』という協力プレイ型のサバイバルホラーゲームを2024年内にリリースすることを発表しました。このゲームには敵キャラクターとしてミッキーマウスのようなデザインのキャラクターが登場。最大4人で協力し、この敵キャラクターを排除する内容となっているそうです。