みなさん、『少年ハリウッド』(略、少ハリ)というプロジェクトを知っていますか?
原作は、元アイドルの橋口いくよ先生が書かれた小説で、“アニメ×小説×ぜんハリ”を掲げるプロジェクトが展開され、2014年と2015年にアニメ化されました。
その『少年ハリウッド』ですが、アニメが終わった今も多くのファンに愛され、ファンクラブでの小説配信や、クラウドファンディングでの活動が行われています。
クラウドファンディングでは、目標額を突破し、ファンの力でファンの夢が実現化するという、ファンとしては嬉しい展開となっています。
今回は、『少年ハリウッド』の魅力とクラウドファンディングについてご紹介します。
クラウドファンディング(英語: Crowdfunding)とは、不特定多数の人が通常インターネット経由で他の人々や組織に財源の提供や協力などを行うことを指す、群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語である。
『少年ハリウッド』とは
始まりは2011年、橋口いくよ先生の小説『原宿ガール』に登場する女性アイドルを男性アイドルに置き換えた、ネルケプランニング主催で舞台化でした。
その男性アイドルのストーリーを小説化した『少年ハリウッド』が出版され、アニメ化、さらにはアイドルグループZEN THE HOLLYWOODのライブ活動などの展開がなされました。
小説は、「32歳の桜木広司が、ある日アイドルグループ『少年ハリウッド』の新メンバーにスカウトされ、柊剛人(ひいらぎ つよと)と名前を変え、さらに17歳と偽ってアイドルになることを決意。
柊らは原宿にある劇場『ハリウッド東京』を舞台に、アイドル「少年ハリウッド」として、夢を追いかけていく―」というストーリーが展開。
アニメは、小説の15年後を舞台に描かれ、原宿にある劇場「ハリウッド東京」を拠点に、二代目の「少年ハリウッド」がアイドルとして成長していく物語です。
アニメ1期は『少年ハリウッド -HOLLY STAGE FOR 49-』のタイトルで2014年7月より9月まで放送され、さらに2015年1月から4月まで、2期として『少年ハリウッド -HOLLY STAGE FOR 50-』が放送されました。
シリーズ構成と脚本は、原作者の橋口いくよ先生自らが担当し、声優は、風見颯役を逢坂良太さん、甘木生馬役を柿原徹也さん、佐伯希星役を山下大輝さん、富井大樹役を蒼井翔太さん、舞山春役を小野賢章さんが務めています。
アニメは、アイドルものにも関わらず、キラキラしているものとは言えず、下積みの宣伝活動やそれぞれの人としてまたはアイドルとしての悩みなど、アイドルの裏側が綿密に描かれている内容となっており、時にシュールでリアリティのある内容が話題となりました。
第26話「HOLLY STAGE FOR YOU」の完全版応援プロジェクト
『少年ハリウッド』がクラウドファンディングを行ったのは、2期の最終話である第26話・「HOLLY STAGE FOR YOU」の完全版を作ろうというプロジェクト。
アニメ最終話は、すべて手描きで作られたライブシーンのみが放送され、ファンは観客としてライブを見ているような気分になる映像でした。
この第26話には、クリスマスイブに少年ハリウッドがパフォーマンスした全楽曲のリストが存在していましたが、尺の問題などでまだ映像で見たことがない楽曲があるのです。
そのアニメで描かれなかった楽曲を含めた総尺45分を超えるであろう第26話の完全版を、大きなスクリーンで見よう! というプロジェクトで、クラウドファンディングを行いました。
『少年ハリウッド』第26話完全版プロジェクトは、2017 年秋以降の完成を目指し、まずは1,500万円を目標にします。
目標金額を達成した場合は、「楽曲やMCの部分の音声をすべて完成させて、
・クリスマスラジオライブ『HOLLY STAGE FOR YOU」』完全版を2016年12月24日に放送
・楽曲「エアボーイズ」の映像を製作
・2017年7月〜8月に製作報告上映イベントを開催
というものでした。
ちなみに、クリスマスラジオライブとは『少ハリ』の第26話のクリスマスライブの模様を音声のみで流したもので、アニメの声優さんたちが出演しMCまで入っていました。
まずは、1,500万円を目標とし、2,000万円、3,000万円と金額が増えるごとに製作する映像が増える仕組みになっていたのですが、目標金額の1,500万円は早々にクリア。
最終的には5千万円を超えることとなりました!
ライブグッズが時空の向こうからやってくる!?
次に『少ハリ』が行ったクラウドファンディングは、アニメ内で登場したファンたちが持っている“エンブレムペンライト”の完全版を商品化するプロジェクト。
【エンブレムペンライト】池袋HUMAXシネマズにて間もなく開催!少年ハリウッドHOLLYTHEATERマッキーちゃん上映会。ただいまクラウドファンディング中のエンブレムペンライトの3Dモデルも展示中です! pic.twitter.com/8ps47HQEWR
— 少ハリFC(Future Orange) (@Future_Orange) 2017年4月8日
少年ハリウッド エンブレムペンライト完全版は、設定資料を元に3Dデータで作成した金型を使用して製作/商品化するとのこと。
さらに、ペンライト作成に協力するのは、KING BLADEでお馴染み、ルイファン・ジャパンだということも発表されました。
1本7千830円で1000本受注、7百83万円を目標金額に設定し、目標金額を超えてプロジェクトが成立した場合は、ストレッチゴールとして、こちらもアニメに登場した、ハリウッド東京限定 少年ハリウッドTシャツの制作も約束されています。
【少年ハリウッド エンブレムT】フロントに 少年ハリウッドのエンブレム 後ろにはSHONEN HOLLYWOODの文字がレイアウトされています。https://t.co/VNvz0MCMT2 pic.twitter.com/OK6nD9fSur
— 少ハリFC(Future Orange) (@Future_Orange) 2017年5月10日
最終的には1千万円以上(!?)が集まり、エンブレムペンライトとTシャツの商品化が実現されることとなりました。
これでTシャツを着てエンブレムペンライトを振りながら第26話完全版のライブを楽しめることになります。
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『少年ハリウッド』のクラウドファンディングが成功するワケ
『少ハリ』のクラウドファンディングがなぜこんなに成功しているのか??
まず、このプロジェクトがただの募金ではないということです。『少ハリ』のクラウドファンディングは、支援するコースを数千円から数万円に分けて幾つか設定しています。コースごとに楽曲がダウンロードできたり、設定資料集や脚本など普通では手に入らない特典がついてきます。
ファンは無理のない範囲で支援ができ、スペシャルなグッズなどの特典が手に入れられ、最終的には待ち望んでいた映像やクッグが手に入れられるのです。
また、『少ハリ』はとにかく制作スタッフがこだわって作ってきたアニメです。アニメの内容も少ハリを応援したくなるものであるし、最終話のライブ映像など、ファンが望んでいたものを作ってきてくれました。
その『少ハリ』のアニメが終わった後も、諦めずに活動を続けてくれている……ファンにとってこれほど嬉しいことはありません!
スタッフがファンの望むものをうまく汲み取って、さらに、「アイドルをみんなで応援していく」というファンの心理がうまく働いて、このようにクラウドファンディングが成功しているのです。
金額がちょっとずつ増えていく様はワクワクできるものがありましたし、クラウドファンディングでは、目標金額を上回った場合には払ったお金の分ちゃんとイイ物が返ってくるという保証があります。
イイ物にはちゃんとお金を出したいと考えるのがファンの気持ちだったんです。
『少年ハリウッド』は2つのクラウドファンディングを成功させ、いよいよ第26話の完全版の上映がなされることとなります。
さらに、エンブレムペンライトまで振れる! テレビの向こうにあった世界を実現させることができるのです。
製作報告上映イベントは7〜8月を予定とのこと。5千万円分の映像がどのようなものになっているのか、今から非常に楽しみです!
(Edit&Text/きさらぎなぎさ Executive Editor/水野高輝)
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