2022年、再びソニックがスクリーンに帰ってきます!
映画『ソニック・ザ・ムービー/ソニックvsナックルズ』が2022年8月19日(金)より日本公開されることが発表されました。
本作は2020年に公開された映画『ソニック・ザ・ムービー』の続編。前作ではソニックの活躍しか描かれなかったのですが、前作のラストにわずかに登場したテイルスや、タイトルにも登場しているナックルズが新登場したり、前作のヴィランであったドクター・ロボトニックがスキンヘッドとなり、本格的に原作ゲームのDr.エッグマンを思わせる風貌での再登場となったりと、ゲームシリーズに馴染みのある人にはより嬉しい要素が詰まっています。
実はそんなゲームファンへの目配せとも言える要素は実は、本編以外にも多数用意されていました。
◆ゲームファンへの目配せにもなっているビジュアル
『ソニック・ザ・ムービー/ソニックvsナックルズ』はアメリカでは『Sonic the Headgehog 2』のタイトルで2022年4月8日に先行して上映がスタートしています。
海外ではナンバリングタイトルにもなっているということもあり、趣向を凝らしたデザインのポスターが採用されています。
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— Sonic the Hedgehog (@SonicMovie) April 3, 2022
海外版のポスタービジュアルでは、並んで立つソニックとテイルズ、そして背後には巨大な『2』の文字を掴むドクター・ロボトニックの姿が映っています。
このビジュアルは実は、1992年にメガドライブ(アメリカではジェネシス)用ソフトとして発売された『ソニック・ザ・ヘッジホッグ2』のアメリカ版パッケージのオマージュ。当時のゲームパッケージでも、ソニックとテイルズの背後でDr.エッグマンが巨大な『2』の文字を掴んでいるというものでした。
ちなみに、ティーザーポスターではテイルズの操縦する飛行機の上にソニックが乗った作中のシーンをイメージしたビジュアルが採用されています。実はこれもゲーム『ソニック・ザ・ヘッジホッグ2』に同様のシチュエーションが用意されており、ゲームを再現したシチュエーションです。
◆ゲームシリーズをオマージュしたアニメーションMV
ポスタービジュアルだけでなくこんなところにもゲームオマージュが用意されているというサプライズが、キッド・カディ氏のニューシングルである『Stars In The Sky』。映画のタイアップソングとなっているだけあって、ミュージックビデオでもソニックとのコラボレーションを果たしています。
映画に登場した3DCGルックのソニックはもちろんのこと、随所に昔懐かしいピクセルアートで描かれたソニックたちの姿も登場。こういった演出からも、海外でどれだけソニックというキャラクターが浸透しており、当時から遊ばれていたのかが伝わってきます。
◆日本ではまさかのドリカムとのコラボへ
では一方で日本は、というと、これまた独自の路線で展開していくことを発表しています。
日本版主題歌として選ばれたのは、なんとドリカムことDREAMS COME TRUE。
『UP ON THE GREEN HILL from Sonic the Hedgehog Green Hill Zone - MASADO and MIWASCO Version-』という曲で映画とのタイアップを果たします。
キッド・カディ氏のミュージックビデオでは、メガドライブ時代を思わせるピクセルアートで登場したソニックでしたが、こちらのミュージックビデオでは近年のゲーム作品を思わせる3Dルックでドリカムの二人と共演しています。むしろアニメーションルックになったドリカムの二人がソニックの世界へ迷い込んだものとなっているのがまた面白い部分です。
一見、唐突なコラボレーションにも見えるかもしれないのですが、実はソニックとドリカムとの縁は深く、メガドライブで発売されたゲーム『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』、そして『ソニック・ザ・ヘッジホッグ2』の音楽を担当していたのが、外でもないベーシストの中村正人氏です。いわば30年越しの再会ということで、徒らなタイアップとは違った本家本元のミュージックメイカーによるオマージュソングというわけです。
――『ソニック・ザ・ムービー/ソニックvsナックルズ』の本編が楽しみなのはもちろんのこと、日米ともに作品周辺のタイアップにまでこだわりが見られるのは嬉しいところ。日本では公開までまだ時間がありますし、まだ遊んだことがないという人はもちろん、すでに遊んだことがある人も今一度今回のベースとなっているゲームシリーズを遊んでみることで、映画をより楽しむことができるのではないでしょうか。
〈文/ネジムラ89〉
《ネジムラ89》
アニメ映画ライター。FILMAGA、めるも、リアルサウンド映画部、映画ひとっとび、ムービーナーズなど現在複数のメディア媒体でアニメーション映画を中心とした話題を発信中。缶バッチ専門販売ネットショップ・カンバーバッチの運営やnoteでは『読むと“アニメ映画”知識が結構増えるラブレター』(https://note.com/nejimura89/m/mcae3f6e654bd)を配信中です。Twitter⇒@nejimakikoibumi
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