“PIXAR”の名作アニメ『トイ・ストーリー』は、シリーズ3作品目をもって綺麗な物語の着地を果たしました。『トイ・ストーリー3』は、日本でも多くの人に支持され、興行収入100億円を超える大ヒット。興行的にもハッピーエンドを迎えるに至りました。

 そんな『トイ・ストーリー』に対し、すでに続篇『トイ・ストーリー4』のプロジェクトが進められていることは皆さんご存知でしょうか?

 今回は『トイ・ストーリー4』に関したお話をします。

トイ・ストーリー3 Blu-ray
画像引用元:トイ・ストーリー3 MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray] 販売元: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社

『トイ・ストーリー4』の内容

 『トイ・ストーリー4』に関して、現在明かされている内容では、主人公・ウッディと、その恋人のボー・ピープの恋物語になると、監督を務めるジョン・ラセター氏も述べております。

 ボー・ピープと言えばシリーズ『1』や『2』に登場した羊飼いの女性の人形のキャラクター。ウッディとは相思相愛であり、恋愛要素がそこまで強くないこれまでの物語では大きな出番がなかったキャラクターでした。『トイ・ストーリー4』では、ボー・ピープについにスポットが当たる時が来たのです!

 ウッディとボー・ピープのカップリングが好きな人には待望の作品と言えます。

『トイ・ストーリー3』では邪魔だったボー・ピープ

 最新作である『トイ・ストーリー3』において、このボー・ピープというキャラクターはほぼ出番がありませんでした。

 おもちゃの持ち主であったアンディが大人に成長していく過程で、手放されてしまったということが明かされ、ウッディ自身が思い出して悲しむというシーンがあるのみ。ほぼまったくといって物語には絡んでこない存在です。

 『2』で相当親しい仲だったウッディとボー・ピープが『3』で突然離ればなれになってしまったのには驚きでした。しかも他の登場キャラクター、バズライトイヤージェシーの仲がピックアップされる内容のため、このおもちゃの二人はすっかり幸せな仲なのにウッディとボー・ピープはなんで……とカップリングの顛末の差が際立ちました。

 モチロン、物語上やむを得ないのも理解できます。

 『トイ・ストーリー3』はウッディと持ち主アンディの別れの物語です。もしそこにボー・ピープという存在が居ると、ウッディはウッディなりに幸せになれる“おもちゃの世界での幸せ”というフィクションな設定上での逃げ道が生まれてしまうからです。

 “おもちゃとの別れ方”を描く上で、ファンタジーな着地に終わらせないよう、『トイ・ストーリー3』ではボー・ピープは邪魔な存在だったのです。ボー・ピープという愛する相手がいない中でも、ウッディはアンディと離ればなれになれるのか……『トイ・ストーリー3』はそんな重い試練がウッディには課せられていたのです。

『トイ・ストーリー4』でやらねばならないこと

 『トイ・ストーリー3』では、すっかり省略されてしまっていたボー・ピープ。ウッディとの二人の仲を応援したい身としては是非『4』では描いてもらいたことがあります。

・ボー・ピープとウッディはどういう心情を経て離ればなれになったのか

・ウッディはその別れにどう踏ん切りをつけたのか

・ウッディとボー・ピープはこの後幸せになれるのか

 この3点です。

 すでに『3』で“子どもとおもちゃの理想の仲”は描き切ったと思われる『トイ・ストーリー』シリーズ。

 『4』ではそういったものからは解き放たれているのですから、是非思う存分ウッディとボー・ピープの“キャラクター”の素敵な物語を期待したいです。

 『トイ・ストーリー4』の全米公開は、残念ながら先日延期が発表されまして'19年6月21日

 公開までまだ時間があるのですが、是非練りに練って良い作品を期待しております。

 「『3』であれだけ綺麗な結末を迎えたのに……」という声も一理あるとは思いますが、「こんなやり残していた事実があるんだよ!」とウッディとボー・ピープの仲を応援している身として、主張させていただく次第でございます。

(Edit&Text/ネジムラ89)

◆関連する記事


Toy Story | Official Website | Disney
© Disney, All Rights Reserved, Toy Story
PIXAR official website
TM & © 1986 - 2016 Pixar

関連する記事

※タイトルおよび画像の著作権はすべて著作者に帰属します

※無断複写・転載を禁止します

※Reproduction is prohibited.

※禁止私自轉載、加工

※무단 전재는 금지입니다.