イケメンとは、本来男性に対して使う言葉ですが、近年SNS上などでカッコいい女性を褒める際「イケメン女子」という言葉が使われているのをよく目にするようになりました。
イケメン女子という言葉は、ただ見た目がカッコいいだけでなく、その言動や性格、立ち居振る舞いなどがカッコいい女性に使用されています。
アニメで言うと『FAIRY TAIL』のエルザ、『ソードアート・オンライン』シリーズのアリス、『Fate/stay night』セイバーなどがイケメン女子としてイメージしやすいのではないでしょうか。
今季放送中のアニメでは、そんなイケメン女子たちが大活躍中。そこでここでは、冬アニメで活躍するイケメン女子キャラ3人をフォーカス。男子顔負けのイケメンぶりを紹介していきます。
◆近接戦なら最強! 頼りになるお姉さんキャラ『呪術廻戦』より禪院真希
<画像引用元:https://jujutsukaisen.jp/episodes/08.php より引用掲載 ©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会>
禪院真希は鋭い目つきが魅力的なアネゴ肌で頼りになるお姉さん。男勝りな女性が多い『呪術廻戦』の中でも、特にクールでカッコいいキャラです。
真希を紹介する上で欠かせないポイントは、呪力を持っていない(0ではない一般人並)こと。呪力は『呪術廻戦』に登場する呪術師たちにとって力そのものです。つまり、呪力がないということは、基本的な攻撃手段がないことを意味します。それどころか、呪力がないと本作の敵キャラである呪霊の姿すら見ることができません。
そのようなハンデを抱えた真希ですが、ある手段を用いて呪霊たちを圧倒していきます。その手段というのが、呪力がこめられた武器「呪具」で戦うというもの。呪霊が見えないハンデも特殊なメガネをかけることで克服。しかも、多少呪力が使える程度の同輩なら、一蹴できるほどの格闘センスも持ち合わせています。身体能力だけなら接近戦最強のキャラと言っても過言ではありません。
さらに真希は、その男勝りな性格から繰り出されるセリフがイケメン過ぎると人気を集めています。
「呪いを祓って祓って祓いまくれ!! 自信も他人もその後からついてくんだよ!!」
このセリフは『呪術廻戦』番外編0巻で、編入したばかりで自信のない乙骨に喝を入れた時のもの。これを機に乙骨は少しずつ、自分自身の力と向き合っていきます。
「仲間呼ばねーの? 別に私は2対1でもいいぜ?」
本当にこの人は呪力が使えないのか!? と思ってしまうほど強気なセリフ。
呪術師相手にこの余裕を見せ完封するところが真希のカッコいいところ。呪力を持つ者が強いという常識を覆してくれます。
真希は男勝りな女性が好きな方に、オススメのイケメン女子です。
◆可愛いだけじゃない! モテかわだまされガール 『ワールドトリガー』より小南桐絵
<画像引用元:http://www.toei-anim.co.jp/tv/wt/episode/summary/4/ より引用掲載 ©葦原大介/集英社・テレビ朝日・東映アニメーション>
澄ました顔が最高にカッコいい小南桐絵は、女性キャラの多い『ワールドトリガー』の中で高い人気を誇る可愛さとカッコよさを兼ね揃えたイケメン女子です。
小南先輩の1番の魅力は、やはり平常時と戦闘時のギャップ。これなしでは彼女のことは語れません。
普段の小南はモテかわガールで、その素直な性格から同僚に騙されるエピソードが多いキャラです。作中では、その魅力がふんだんに描かれており、騙されて怒っている様子や、恥ずかしがって頬を染める姿は可愛さ満点。その姿だけで和んでしまうことマチガイナシのキャラです。
そうした一面を持ちながらも、戦闘時にはカッコいいイケメン女子に早変わりするのが彼女が人気を集める理由の一つ。その見た目すら大きく変化し、普段のお嬢様のようなビジュアルから、ボーイッシュな女の子に変身。そして普段からは考えられないほど、キリッとした表情を魅せるのも特徴です。普段の少し抜けた顔と違い、その挑発するような表情からは、イケメン女子ならではのたのもしさを感じます。
小南のボーイッシュな姿がイケてることはもちろんなのですが、彼女がイケメン女子と言われる所以は、その戦闘力の高さと豪快な戦いっぷりにもあります。
『ワールドトリガー』に登場する強さを示すランキング(攻撃手ランク)において、彼女は3位にランクインしましたが、実は過去に1位を獲得したこともあります。現在はある理由からランク戦を離れ、順位を抜かされていますが、本人曰く「自分が実質攻撃手1位」とのこと。攻撃手ランクの上位陣には、小南を除き男性しかいないため、女性キャラの中では一番強い存在です。
また、彼女のイケメン女子っぷりは、その豪快なエピソードで目撃出来ます。
可愛い見た目に反し、斧使いである小南は、防御が厚く苦戦していた敵を倒すために、仲間ごと敵を真っ二つにする戦術を取りました。『ワールドトリガー』では、復活できるとは言え、味方もろとも粉砕する攻撃に、敵も視聴者も驚きを隠せませんでした。
『ワールドトリガー』には、カッコいい女性キャラも可愛い女性キャラも多いですが、その両方を兼ね備えているイケメン女子は小南しかいません。
◆優しさに満ちたイケメン女子! 『進撃の巨人』よりミカサ・アッカーマン
<画像引用元:http://shingeki.tv/season1/story/episode_11.php より引用掲載 ©諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会>
ミカサは作中、何度も主人公を救うエピソードを持っている、まるで王子様のようなイケメン女子。空中を飛び回り巨人を切り刻む彼女の姿は、アニメ『進撃の巨人』を観たことがない方でも知っているのではないでしょうか。
彼女を語るうえで欠かせないのが主人公エレンとの関係。2人は幼馴染で、物語が始まる以前から苦楽を共にしてきました。エレンはそんなミカサを頼りがいのある仲間だと考えていますが、ミカサはエレンをそれ以上の特別な存在だと思っています。
そのためエレンのことになると、普段の冷静さを失い無謀にも命を掛けて彼を助けに行くことさえあります。当のエレンからは「鬱陶しい」と言われていますが、それでも彼のために行動するミカサは最高にカッコいい女性キャラです。
巨人の中でも特に強力な個体である女型の巨人にエレンが囚わた時のエピソードや、独断で異国に潜入したエレンを助けに行くエピソードでは、ギリギリの場面でミカサが登場しエレンを助けます。そのピンチの時に助けに現れる彼女の姿はまさに王子様。こんなに頼りになる女性キャラはなかなかいません。
ミカサは、主人公がピンチに陥ると必ず駆けつけ助けてくれるタイプのイケメン女子です。
――「女の子なのに強い!」「可愛いのにカッコいい!」というギャップがやはりイケメン女子の一番の魅力。時には頼もしい相棒に、またある時には可愛らしい女の子として癒やしてくれる。そんなギャップがあるからこそ、ここで紹介したキャラたちは多くの作品ファンにも愛されているのではないでしょうか。
本来なら男性に対して用いるイケメンという言葉が、女性に対して使われることに違和感を覚える方も多いと思いますが、アニメなどに登場するイケメン女子のこれからの活躍次第では、イケメン女子という言葉が広く浸透し、近い将来、今よりもさらにイケメン女子という言葉を耳にする機会が増えてくるかもしれませんね。
〈文/天乃ひる (@amano_hiru)〉
©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会
©葦原大介/集英社・テレビ朝日・東映アニメーション
©諫山創・講談社/「進撃の巨人」The Final Season製作委員会