◆グロ注意!?──『撲殺天使ドクロちゃん』の「撲殺天使ドクロちゃん」

画像引用元:Amazon.co.jpより

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 2005年から2006年にOVAとして制作された『撲殺天使ドクロちゃん』のオープニングは映像がとにかくグロいです。

 このアニメは、突然未来からやってきた天使の格好をした「ドクロちゃん」が、主人公の草壁桜の部屋に居候するところから始まります。

 しかし、一見天使に見えるドクロちゃんですが……桜のことを想うがあまり桜のことをつい“撲殺”してしまっては復活を繰り返す悪魔のような女の子でした。

 その満面の笑みとは裏腹に、主人公をズタズタにしてしまいます。その世界観が存分に表れているオープニングでは、映像とキャッチーな曲が相まってインパクト大です。

 「ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ~♪」というやけに耳に残るフレーズとともに、終始明るい雰囲気で始まりますが……、ドクロちゃんがエスカリボルグ(棍棒のような魔法のアイテム)を手に取ると、「バットでドスドス ドクロちゃん」という歌詞とともに血しぶきが舞う不穏な展開に──。

 「斬って殴って嬲って〜刺して晒して垂らして〜」という歌詞の通り、桜が悲惨な目にあいます。最後はドクロちゃんが「でもそれって僕の愛なの」と桜にキスをして締めくくります。

 そのギャップのある映像と、一度聞いたら頭から離れないメロディーラインは、平成の電波ソングの代表作ともいえるでしょう。

◆最後の最後まで変態だった!?──『漫画家さんとアシスタントさんと』の「終わりなきパンツ」

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 2014年に放送された、TVアニメ『マンガ家さんとアシスタントさんと』の最終話のエンディングテーマは、主人公の変態性が反映されたヤバい曲です。

 マンガ家の「愛徒勇気」と、アシスタントの「足須沙穂都」とのコミカルな日常生活が描かれているこの作品。アニメ最終回の第12話のエンディングテーマだったのが「終わりなきパンツ」という曲です。

 愛徒勇気役の声優の松岡禎丞さんが歌うこの曲は、爽やかなバラードですが、歌詞によく注目してみると「君のぬくもり包むその布 ああ……大好き。カタチより 色より 存在が愛おしいよ」といった感じでパンツへの愛を赤裸々に告白していきます。

 「だから触るだけさそれだけだよ 嗅いでみたいそれだけだよ」という歌詞とともに、天から舞い降りる無数のパンツに手を差し伸ばして、エンディングは終わります。

 『ソードアート・オンライン』のキリトや、『鬼滅の刃』の嘴平伊之助、『五等分の花嫁』の上杉風太郎など、カッコいい系のキャラの声を演じることの多い松岡禎丞さんが、このような際どい歌っていることから、「え!? マジで」と思った人も多いでしょう。

 さまざまなメディアで性的な表現などが規制されている昨今。今の時代に果たして地上波で放送できるかといったら、かなり難しいのではないかと思われます。

 ──平成の時代はアニメという文化が今ほど表舞台に出てきていませんでした。特に深夜アニメというアングラな世界では、令和の世の中では想像もできないような過激なアニメも放送されており、アニソンはその副産物といえます。

 ストリーミング全盛期の今、昭和や平成のさまざまな作品を見返してみるのもいいかもしれません。

〈文/瀬田アキラ〉

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