2021年12月17日(金)より、ヒット作『ボス・ベイビー』の続編である『ボス・ベイビー ファミリー・ミッション』の日本公開がスタートし、多くの映画館でボスの活躍が見られるようになりました。

 CMや広告なのでも披露されているように、今作では新キャラクターとして、“ボス・レディ”が登場。前作から25年の時を経てすでに大人になってしまった主人公のティムとテッドのコンビを、おなじみの子供の姿へと導く重要な役割を担います。日本語吹き替え版では、女優の多部未華子さんがボス・レディを演じているのも注目ポイントの一つとなっています。

実はこの『ボス・ベイビー ファミリー・ミッション』では日本語吹き替えの配役についても、少し捻りが加わっています。ボスベイビー役のムロツヨシさんこそ前作に続いての起用となっていますが、相棒である兄のティム役は、前作で大半を務めた芳根京子さんから変更され、全編を声優の宮野真守さんが担当することに。ある意味、今作ではムロツヨシさんと宮野真守さんコンビへの変更となっているわけですが……芳根京子さんファンはガッカリするなかれ。ティム役を離れた芳根京子さんは、今作では別の形で大活躍していたのです!

◆『ボス・ベイビー』続編では芳根京子さんは娘のタビサ役へ!

シリーズ第1作『ボス・ベイビー』で、ボスベイビーとタッグを組む少年ティム役を演じた芳根京子さん。続編の『ボス・ベイビー ファミリー・ミッション』ではティム役を離れ、大人となったティムの娘であるタビサ役を務めています

 タビサは、エリート校でトップの成績を誇る優秀な女の子。まだわずか7歳でありながら、大人顔負けの知識を持っています。

 ポスターや予告編では、新キャラクターのボス・レディにスポットが当たっていますが、実はこのタビサもこの新作においては重要なキャラクターとして登場しています。それどころかむしろ、今作のドラマの鍵を握るのは、圧倒的にボス・レディよりもタビサ。もはやタビサの物語と言っても良いぐらいの内容となっています。

◆タイトル通り家族のいろんな一面を描いた傑作だった!

 『ボス・ベイビー』は兄弟愛、広く捉えると、家族外の人間をいかに家族として迎え入れていくのかを描いた物語でした。では、続編となる『ボス・ベイビー ファミリー・ミッション』では何を描いた作品だったのか。実は、今作ではそんな家族となった“後”の関わり方を描く物語となっていたのです。

 大人になって次第に疎遠になってしまったティムとテッド(ボスベイビー )の二人や、そんな二人とは違った視点を持っていた親の目線、さらにはボス・レディとタビサという二世代目の姿など、より多角的に家族を捉えた映画となっています。

 中でも最もストーリーの主軸を担っているのが、父であるティムと娘のタビサの親子の関係です。かつては子供だったティムも大人になり、自分がされてきたように娘のタビサに愛を注ぐのですが、タビサは父と距離を置くようになりティムはショックを受けます。さらには、タビサは叔父であり、ティムにとっては弟にあたるテッド(ボスベイビー)に憧れを抱いていたりと余計に話はこじれていってしまうわけですが、物語を追っていくことでティムとタビサの心境にも変化が生まれていきます。親子、兄弟、姉妹、叔父と姪いくつもの関わりが入り組みながら、こじれた関係をいかにして回復していくかのドラマは、まさに“ファミリー・ミッション”の名にふさわしいものとなっています。

◆歌うタビサ!芳根京子さんの歌唱シーンが必見!

 そしてそんな家族のドラマのクライマックスを担っているのが他でもないタビサです。

 学校の発表会で、ソロでの歌唱シーンを担うことになっているタビサですが、勉強であれば自信があるタビサも、歌についてはうまくいっておらず、タビサにとってずっと大きな悩みとなっていることが明らかになります

 観客にとっては、果たしてしっかりタビサが本番で成功できるのかどうかを見守らせるように親の気持ちを体験させると共に、ボスベイビーたちが繰り広げるミッションの重要なタイミングとしても重なり、絶妙な盛り上がり方を見せてくれます。

 そして、何より素晴らしいのがここでの芳根京子さんの歌唱演技です。タビサの歌にもある理由で変化が生まれる展開があり、その変化を再現できているという点でも素晴らしいのですが、加えて小学生ぐらいの女の子が発表会で歌う絶妙なリアリティのある歌声を見事に再現しているのが素晴らしいです。

 思えば前作『ボス・ベイビー』でも、ティムが歌う「Black bird」が物語の重要なファクターとして登場しました。それを思うと『ボス・ベイビー』シリーズはコミカルな家族もの映画であると共に、本シリーズは歌もの映画であることにも気付かされた瞬間でした。

 当初は、芳根京子さんがティム役から離れてしまうことを残念にも思ったのですが、映画を見てその采配の見事さに感服しました。本作でベストアクトと言っても良いぐらい、タビサはハマっていました。

 ボス・ベイビーも、ボス・レディももちろん可愛く面白い!ただ、『ボス・ベイビー ファミリー・ミッション』ではそれに加えてタビサのステージにも期待し行って欲しい!それぐらい、映画を観た後はタビサちゃんファンにさせられてしまいました。

 ギャグもテンションも相変わらずぶっ飛んでいながらも、しっかりおさえるべきところを抑えてくれる『ボス・ベイビー ファミリー・ミッション』は、今冬声を大にしてオススメできるファミリームービーであり、芳根京子さん推し映画に仕上がっていました。

〈文/ネジムラ89〉

《ネジムラ89》

アニメ映画ライター。FILMAGA、めるも、リアルサウンド映画部、映画ひとっとび、ムービーナーズなど現在複数のメディア媒体でアニメーション映画を中心とした話題を発信中。缶バッチ専門販売ネットショップ・カンバーバッチの運営やnoteでは『読むと“アニメ映画”知識が結構増えるラブレター』(https://note.com/nejimura89/m/mcae3f6e654bd)を配信中です。Twitter⇒@nejimakikoibumi

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