<この記事にはネタバレが登場します。ご注意ください。>

 『Re:ゼロから始める異世界生活』(略称、リゼロ)における「大罪の魔女」とは、「七つの大罪」をモチーフにした7人の魔女のことを指し、最も有名である嫉妬の魔女サテラを筆頭に、強欲の魔女エキドナ、憤怒の魔女ミネルヴァ、怠惰の魔女セクメト、暴食の魔女ダフネ、傲慢の魔女テュフォン、色欲の魔女カーミラがいたとされています。

 作中、この6人は知る人ぞ知る魔女として登場しますが、彼女たち以上に語られることのない魔女、それがエミリアの過去編で登場した虚飾の魔女パンドラ。8人目の魔女です。

◆そもそも「虚飾の魔女」のモチーフとは?

<画像引用元:http://re-zero-anime.jp/tv/story/ より引用掲載 ©長月達平・株式会社KADOKAWA刊/Re:ゼロから始める異世界生活1製作委員会©長月達平・株式会社KADOKAWA刊/Re:ゼロから始める異世界生活2製作委員会>

 虚飾の魔女は、おそらく「八つの枢要罪」に登場する「虚飾」をモチーフにしていると考えられます。

 「八つの枢要罪」は「暴食、色欲、強欲、憂鬱、憤怒、怠惰、虚飾、傲慢」八つの罪からなり「七つの大罪」の元になったと言われています。

 この「八つの枢要罪」には「七つの大罪」にはない、「虚飾」や「憂鬱」が存在し、逆に『リゼロ』において最重要である嫉妬が存在しないなどの違いがあります。

 つまり『リゼロ』には、

(1)「暴食」

(2)「色欲」

(3)「強欲」

(4)「憂鬱」(八つの枢要罪のみに登場)

(5)「憤怒」

(6)「怠惰」

(7)「虚飾」(八つの枢要罪のみに登場)

(8)「傲慢」

 そして「七つの大罪」だけに登場する「嫉妬」を加えた「9人」の大罪の魔女が登場すると考えられます。

 ここで、8人目の魔女の他に、9人目の魔女も存在するという仮説が成り立ちましたが、その9人目である憂鬱の魔女は何者なのでしょうか?

◆9人目「憂鬱の魔女」と似たような名前の「憂鬱の魔人」との関係

 エキドナを狙い、若かりし頃のロズワールを痛めつけた「憂鬱の魔人ヘクトール」実はこのキャラクターが、大罪の魔女の1人なのではないか、とファンの間では噂されています。

 このファンの間で囁かれている噂が本当ならば、大罪の魔女は女性だけでなく、魔女因子に適合した女性は、〇〇の魔女となり、魔女因子に適合した男性は、〇〇の魔人となるハズです。

 つまり、憂鬱の魔女は存在せず、9人の大罪の魔女は、憂鬱の魔人を含め全員ストーリーに登場していることになります。

 同じ魔女ということで、同一視してしまいそうになりますが、明らかに虚飾の魔女と憂鬱の魔人は別格の存在です。この2人は、歴史にその名の残らぬ存在とされており、現代にも生存している可能性が高いキャラクターです。

◆現在判明している「虚飾の魔女」と「憂鬱の魔人」の情報は?

<画像引用元:http://re-zero-anime.jp/tv/story/ より引用掲載 ©長月達平・株式会社KADOKAWA刊/Re:ゼロから始める異世界生活1製作委員会©長月達平・株式会社KADOKAWA刊/Re:ゼロから始める異世界生活2製作委員会>

 虚飾の魔女パンドラは、非常に強力な力を持つ魔女で「事象を書き変える」能力を持っているとされています。

 エミリアの過去編では、エミリアの記憶を消し、その場でその人物が起こした事象を無かったことにするなどの能力を発揮していました。

 どうやら制約もあるようですが、効果範囲が広いことと、書き換えられる事象が多岐に渡ることから『リゼロ』の世界における最強の能力だと考えられます。

 また虚飾の魔女は、魔女教の過激派に所属し、強欲の大罪司教レグルスが敬うほどの人物でもあります。

 さらに、これは裏エピソードになりますが、14年前に起きた白鯨討伐戦にも登場し、前剣聖でありラインハルトの祖母であるテレシアが死亡する原因となった人物でもあります。

 エミリアの過去において、虚飾の魔女はエミリアに再会を匂わせるような発言をしていたため、おそらく、今後再びエミリアの前に現れ、何かしらの行動を起こすことが考えられます。

  一方、憂鬱の魔人ヘクトールは、非常に強力な力を持つ魔人で、重力系の能力か、物を圧縮する能力を持っているのではないかと推測されています。あのロズワールですら、手も足も出ないほどの実力者で、エキドナ、ロズワール、ベアトリスが協力しても正面からでは太刀打ちできませんでした。

 ヘクトールはロズワールとよく似た外見、話し方をしていますが、真似をしているのは実はロズワールの方。ロズワールは、ヘクトールに負けた屈辱を忘れないため彼の真似をしているそうです。ヘクトールへの執念深さがうかがえます。

 また「昔はあんなに可愛かったのに」というヘクトールのセリフから、エキドナとも交流があったと考えられますが、ロズワールの過去編の時点ではもうすでに決別しているようです。

 どんな理由があったのか判明していませんが、この決別によってエキドナはヘクトールに狙われるようになり、聖域もヘクトールから身を隠すために用意しようとしたとされています。

 

 ――新たに登場した虚飾の魔女と憂鬱の魔人ですが、今はまだ過去編に登場しただけのキャラクターです。しかし、現在生存している可能性がある大罪の魔女は、封印されているサテラと、この2人だけ。ヒロインであるエミリアと虚飾の魔女の因縁を考えると、物語でもキーパーソンになってくる可能性は高いでしょう。

 虚飾の魔女と憂鬱の魔人は再登場した時に備え、記憶に留めておいてください。

〈文/天乃ひる (@amano_hiru


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