「時をテーマとした作品は名作」というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。

 「タイムリープ」と「青春」をテーマとした『時をかける少女』や、「時の流れ」と「恋心」をテーマとした『君が望む永遠』は公開が終了して数年が経っても語り継がれている名作です。

 また、作中で何十年もの時間が経過する『ドラゴンボール』も「時の流れ」を題材にしているところがあります。あの小さかった悟空に子供ができ、成長していく様子に感慨深いものを感じたファンは多いでしょう。

 このように時の流れを感じさせる作品は、視聴者に大きな感動を与えることが非常に多いです。

 そんな「時」をテーマとした作品ですが、なんと今季は複数放送されており、SNSを中心に大好評! ここではSNSで放送後に多くの感想が投稿されている「時」をテーマにした春アニメ3作品をピックアップ。「時」という共通のテーマで描かれる3作品。それぞれ作中で、どのような「時」の描き方をしているのか?

◆タイムリープでヒロインが死ぬ運命を変える『東京リベンジャーズ』

<画像引用元:https://tokyo-revengers-anime.com/story/#/06 より引用掲載 Ⓒ和久井健・講談社/アニメ「東京リベンジャーズ」製作委員会>

 『東京リベンジャーズ』は、ある事件で亡くなったヒロインを助けるために、時を遡るタイムリープモノ。主人公は事件の原因となった暴走族と過去で接触し運命を変えていくことになります。

 タイムリープが物語のキーとなっている本作ですが、暴走族等のいわゆるヤンキー要素も持ち合わせており、過去へ飛んだ主人公は、暴走族の喧嘩や抗争、チームの分裂に巻き込まれていきます。

 『東京リベンジャーズ』を語る上で欠かせないヤンキー要素ですが、「ヒロインを助けること」と「ヤンキーに関わること」は、イマイチ関係ないようにも思えますよね。主人公の目的はヒロインの運命を変えること。タイムリープできるなら、暴走族と関わらず直接ヒロインを助けるのが一番と考える方もいるでしょう。しかし『東京リベンジャーズ』はそう単純ではありません。本作のタイムリープは、望んだ時間に飛べるほど便利なものではなく、12年前の今という制限された時間軸に移動できるのみ。直接事故現場に戻りヒロインを助けることはできないのです。

 しかも、12年も時を遡ってしまうと、何が原因でどう未来が変わるかなんて想像がつきません。そのため、主人公は根本的な原因となった暴走族組織自体を変えようと自身も仲間に加わっていくのです。

 あなたには、12年前に遡って変えたい出来事はありますか? 『東京リベンジャーズ』は「12年前の自分は……」と振り返りつつ観てほしい作品となっています。

◆悠久の時を生きる不滅の主人公を描く『不滅のあなたへ』

<画像引用元:https://www.nhk.jp/p/fumetsunoanatae/ts/B2XW2X1ZMN/episode/te/7WZ2739R82/ より引用掲載 © 大今良時・講談社/NHK・NEP>

 「不死」「不滅」をテーマとし時の流れを描く作品『不滅のあなたへ』。本作は、独特な世界観を形成しており、作品を理解する上で以下の重要なポイントが存在します。

・主人公……後にフシと名付けられる存在は不滅であり、人間ではないこと。

・作中では数年、時には数十年が経過し、各章ごとに舞台が様変わりすること。

・物語を通しての主人公はフシですが、各章に別の主人公も存在すること。

 これらをまとめると『不滅のあなたへ』は、不死の主人公が様々な人と交わり成長する物語となります。一見平凡な旅の物語にも感じられますが、フシの旅は時間の旅。普通の人間では、永遠を生きるフシに寄り添うことはできません。

 『不滅のあなたへ』では、この必然とも言える「別れ」が本当に切ない!

 別れの原因は、時の流れや自然、文化、人間など様々。過酷な大自然を前に、もっと世界の広さを知りたいと望む少年。死の運命に、大人になりたいと渇望する少女。大きなうねりを前に逃げ切ることの出来ない理不尽さ。また、それに立ち向かい、生きようと足掻く各章の主人公たちの強い想い。作中では、切ないの一言では表現しきれない複雑な別れが描かれていきます。

 『不滅のあなたへ』は、フシと各章の主人公、どちらに感情移入するかで雰囲気の変わる作品です。どちらも切ないことに違いはありませんが、過去を踏まえて成長するフシに共感するのも、各章で気持ちを新たにその時代を精一杯生きる主人公たちに共感するのも面白いでしょう。

 『不滅のあなたへ』は、「この状況自分なら、どうやって立ち向かうんだろうか」といったように、キャラを自分に置き換えることでより深く物語を楽しめる作品です。

◆未来を変えるため100年の旅をする作品『Vivy -Fluorite Eye's Song-

<画像引用元:https://vivy-portal.com/story/detail/?id=ep6 より引用掲載 ©Vivy Score / アニプレックス・WIT STUDIO>

 「時」をテーマとした中でも、今季高い人気を誇る未来を変える系の作品『Vivy -Fluorite Eye's Song-』(以下、Vivy)。通常このタイプの作品は、『東京リベンジャーズ』のように未来で後悔した主人公自身が過去に戻ります。しかし、本作で過去に戻るのは、なんとデータ。正確に述べるなら「100年後おとずれる破滅の未来を変えろ」というデータそのものです。そして、それを受信したのがアンドロイドである主人公・ヴィヴィ。彼女は未来からのデータを不審に思いながらも、未来と現在の人を助けるため、次々と事件に関わり歴史を変えていきます。

 そんな『Vivy』で大きなポイントとなるのが、変更前と変更後の歴史。

 ヴィヴィは、がむしゃらに未来を変えるのではなく、データと共に送られてきたAIの指示を頼りに歴史を変えていきます。しかし、それで本当に未来が改善されているのか……、それは今を生きる彼女に判断できません。その上、歴史改変によって不幸になったキャラも現れます。

 変更前と変更後、両方の歴史を知ったヴィヴィがどんな未来を選ぶのか、何を守り、何を切り捨てるか、そんな過酷な選択が本作には隠されているのです。

 時を操る系の作品で必ず話題となる、どちらの世界が正しいのか問題

「あなたは、知らぬ間に変えられた歴史に納得できますか?」また「誰かのためなら歴史を変えますか?」。作中で、まだこの答えは出ていませんが、視聴する上で考え続けたいテーマといえます。

 

 ――この中に、興味をそそるような作品はありましたか? これらの作品は「未来を変えることとは」「永遠に生きることとは」そんな壮大な物語を擬似体験させてくれます。今季はこれらの「時」をテーマにしたアニメを観つつ、自身の「過去」を振り返ったり、「現在」の生活を見つめ直したり、さらには、「未来」に希望を見出してみてはいかがでしょう。

〈文/天乃ひる (@amano_hiru

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Ⓒ和久井健・講談社/アニメ「東京リベンジャーズ」製作委員会

© 大今良時・講談社/NHK・NEP

Vivy -Fluorite Eye’s Song-

©Vivy Score / アニプレックス・WIT STUDIO

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