毎クール必ず登場するクール系美少女。
『エヴァンゲリオン』の綾波レイ、『化物語』の戦場ヶ原ひたぎ、『名探偵コナン』の灰原哀などがクール系美少女として人気を集めていますが、春アニメにも彼女たちに引けを取らないクールな美少女が多数登場しています。
彼女たちは、感情をあまり表には出しませんが、何も思っていないわけではありません。時には、感情を察することができないゆえに、驚くような行動をみせてくることもあります。
ここでは、TwitterをはじめとするSNS上で注目を集めているクール系美少女3人を春アニメの中からピックアップ。自分について多くを語ることなく、どこかミステリアスな雰囲気を醸し出している彼女たち。その胸中には、どんな想いがあるのでしょうか?
◆アンドロイド故のクールさが魅力『Vivy -Fluorite Eye's Song-』よりヴィヴィ
<画像引用元:https://vivy-portal.com/story/detail/?id=ep6 より引用掲載 ©Vivy Score / アニプレックス・WIT STUDIO>
『Vivy -Fluorite Eye's Song-』は、近未来SF作品。人と見分けがつかないほど精巧に作られたアンドロイドが「様々な使命に従事する」世界が舞台となっています。
主人公・ヴィヴィも、人類に尽くすアンドロイドの1体。彼女は「歌でみんなを幸せにすること」を使命に稼働していました。しかし、ある出来事をキッカケに、テロなどの大きな事件に関わっていきます。
そんな戦うことを余儀なくされたヴィヴィの魅力は、アンドロイド故のクールで美しい表情。作中では、敵の不意打ちに顔色を変えず対処したり、崩れるビルから涼しげに脱出したりと、戦闘の最中でもその表情を崩すことはありません。
そういったポーカーフェイスに加え、ヴィヴィは長身に水色のロングヘアーと町中に歩いていたら必ず振り返ってしまうほどのクールビューティー系。その美しさとカッコよさを兼ね揃えた姿に、多くのファンが魅了されました。
一見、欠点など見当たらないヴィヴィですが、そのクールな表情の裏にはアンドロイドならでは「心について」の悩みを抱えています。
というのも、ヴィヴィの使命は歌でみんなを幸せにすること。つまり、心を込めて歌うことが重要になってきます。しかし、彼女はアンドロイド……心がない存在です。そう簡単に心を理解することはできません。
そのため、ヴィヴィは出会った人間やアンドロイドから少しずつ心を学んでいくことになります。始めのヴィヴィは何事にも動じないクール系でしたが、この物語の果てにどんな表情をみせてくれるのでしょうか。表情の変化に目が離せないキャラとなっています。
◆その魅力はクールさだけじゃない?『おさまけ』より可知白草
<画像引用元:https://osamake.com/story.html より引用掲載 ©2021 二丸修一/KADOKAWA/おさまけ製作委員会>
『幼なじみが絶対に負けないラブコメ』(略称、おさまけ)は、主人公・丸末晴と3人のヒロインの恋愛模様を描いた学園ラブコメ。序盤から複数の告白が発生する作品であり、末晴がヒロインを、ヒロインが末晴を振るシーンが描かれる「振った」「振られた」が入り組んだ恋物語となっています。
そんな本作のヒロインとして登場するのが、可知白草です。彼女は、校内一の美少女であると噂されるほど人気が高く、また小説家としてデビューしている才女。人を寄せ付けない性格とクールな表情から、作中では高嶺の花とされていました。
白草はクールな外見通り、結構キツい性格をしており、作中でも「用もないのに声をかけてきたの?」と鋭いセリフを吐くことや、冷たい表情でクラスの男子を威圧することも……。クール過ぎて、少し怖い一面を持つ白草ですが、実はヒロインらしく恋心を胸に秘めた乙女キャラ・クーデレでもあるのです。
そもそもクーデレとは、ツンとデレのギャップに萌えるツンデレのように、クールとデレのギャップに萌える属性のことを指します。白草の見せる澄ました顔とデレた顔のギャップは、まさにクーデレそのもの。普段クールな白草が顔を赤らめるシーンには、ドキドキすること間違いなし。クールな白草が恥ずかしさを堪え、主人公にアピールする健気な姿は『おさまけ』でも必見のシーンです。
主人公がどのようにしてクールな白草をデレさせたのか、当初主人公に冷たい態度を取っていた謎も合わせて、アニメ本編をチェックしてみてください。
◆憂いを帯びた表情が魔性の魅力を発揮『SSSS.DYNAZENON』より南夢芽
<画像引用元:https://dynazenon.net/story/#/03 より引用掲載 ©円谷プロ ©2021 TRIGGER・雨宮哲/「DYNAZENON」製作委員会>
『SSSS.DYNAZENON』は、怪獣とロボットを描く特撮アニメ。主人公・ガウマたちは「ダイナゼノン」と呼ばれる合体ロボットへ乗り込み戦うことになります。
大枠的にはロボットバトル作品ですが、本作は「怪獣との戦い」と「キャラの日常」2つパートに別れているのが特徴。前者ではロボットバトルのカッコよさ、後者ではガウマたちの心理描写が見所となっています。
南夢芽は、そんな日常パートで魅力を放つクール系キャラ。驚くほど整った顔をしていますが、あまり笑顔を見せない少女として登場します。
「感情の起伏が少ないキャラなのか?」と当初は思われていましたが、夢芽の表情には、姉の死が関わっていました。彼女は姉の死因を「自殺ではないか」と考えており「亡くなる前にもっとできたことがあったんじゃなか」と気に病んでいたのです。
そんな憂いを帯びた彼女の表情は、どこか放っておけない魔性の魅力を醸し出しており、登場初期からSNSを中心に人気となりました。
また、彼女を放っておけなかったのは、視聴者だけではありません。「ダイナゼノン」を通じて出会ったキャラ・麻中蓬も同じ。彼は、姉の真相を追う夢芽に協力します。
蓬と触れ合うことにより、人と距離を取っていた夢芽が、みんなでプールへ行き、ある時には花火を楽しむ姿を見せるように。これらのイベントで観ることができる彼女の笑顔は、普段とのギャップもあり破壊力抜群です。
夢芽は、その表情から胸中が気になってしまうキャラ。滅多にみせることのない笑顔と彼女の儚い表情は心に残ること間違いなし。姉の死とどう向き合うのかを含めて、本作の見逃せないポイントとなっています。
――表情の変化が少ないクール系の美少女たちにも、これだけ多くの違いがあります。あなたは、どのクール系美少女に惹かれましたか? 彼女たちの本当の魅力は、本編でこそ強く感じることができます。もし、活躍を目にする機会があれば、澄ました横顔に注目してみてください。彼女たちが胸に抱えた想いの一端を感じ取れるかもしれません。
〈文/天乃ひる (@amano_hiru)〉
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©Vivy Score / アニプレックス・WIT STUDIO
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©円谷プロ ©2021 TRIGGER・雨宮哲/「DYNAZENON」製作委員会