2018年1月より放送を開始したアニメ『宇宙よりも遠い場所』は、高校2年生の玉木マリと小淵沢報瀬の出会いをきっかけに始まり、日本から1万4000km。まさに宇宙よりも遠い場所である「南極」を目指す物語です。
南極を目指すという今までにない設定で始まり、女子高生らしいゆるい雰囲気も詰まった今作は幅広いアニメファンにオススメできる一作となっています。
本記事ではこの物語でキーマンとなるマリと報瀬が、なぜ南極を目指すに至ったのかをテーマとし、対称的な二人の性格に注目しつつ紹介していきます。
マリが南極を目指す理由は?
高校2年生のマリは、中学生時代のメモを見つけます。それは高校生になってしたいことを書いたもの。そこに書かれていたのは日記をつける。一度学校をサボるなど。そしてその中には「あてのない旅に出る」というものがありました。
マリはこのメモを見て、中学時代にしたかった「あてのない旅」に出ようとします。友人の助けも受け、学校をサボる手筈をつけたマリは準備万端。
あてのない旅なので、明確な目的はないまま、とりあえず東京を目指すことにしました。
このまま旅を続け最終的には南極に到着! というわけではありません(それはそれで面白そうです)。結局のところ、この旅は失敗となったのが、第1話の冒頭。
マリは東京に向かうぎりぎりのところで、実行に移すことはできませんでした。このことに関してマリは以下のようなセリフを言っています。
「ほら私いつもそうじゃん。部活入るときも、習い事するときも、受験でいい学校チャレンジするときも。やったことないこと始めて、失敗したらいやだろうなぁって、後悔するだろうなぁって。ぎりぎりになるといつも」
中学の頃から優柔不断な性格のマリはなにをしてもあと一歩のところで行動に移すことができません。
そんなマリに「あてのない旅」の行先として「南極」という目標を与える出来事が起こります。
優柔不断な自分とは対称的に、明確な目的を持った人物、報瀬と出会います。
彼女はどうしても南極に行きたい理由があり、そのためにひたすらバイトを続け、計画を練っていました。学校でもこの話題は有名であり「南極なんて行けるはずがない」と家族や近所の人。教師等に言われ続けてきました。しかし報瀬はこう言います。
「私は行く。絶対に行って、無理だって言った全員にざまあみろって言ってやる。受験終わって高校行く前にそう決めたの」
自分にはない強気な発言をする報瀬にマリはどんどん惹かれていきます。そんな報瀬と共に旅をする。それがマリの南極を目指す理由になりました。
報瀬が南極を目指す理由は?
優柔不断なマリが南極を目指すきっかけを与えた、もう一人のキーマンである報瀬。
彼女が南極を目指す理由は母親にあります。
報瀬の母親である小淵沢貴子はこの物語と同じタイトルとなっている“宇宙よりも遠い場所”という本の執筆者です。
貴子は南極観測隊員であり、南極で経験したことを綴ったものがおそらく作中にて登場する“宇宙よりも遠い場所”なのでしょう。
しかし、貴子は報瀬が中学生のころに南極で行方不明になってしまいます。当然捜索は行われましたが、遺品もほとんどみつからず消息不明に。
そこで、報瀬は自身が南極に行くことで母親を探すことを決意します。報瀬が南極を目指す理由は上記の通り、明確に決まっています。
あてのない旅がしたい優柔不断な性格だったマリと、母親を探す頑固な性格の報瀬。
一見対称的に見える二人が南極を目指す今作は見どころたくさんです。
第2話以降は新たな仲間も加わり「いざ南極へ!!」さらに盛り上がる展開へ
ここまで紹介したようにマリと報瀬はナイスなコンビが期待できますが、今作はそれだけではなく、第2話以降では目的の南極に向けて新たな仲間たちが次々登場します。
南極へ向けて資金を集めるべく、コンビニバイトを始めるマリ。そのバイト先で出会った三宅日向や幼いころから子役として活躍を続けて来たタレントの白石結月。
彼女たちはマリや報瀬とは異なる理由から南極を目指そうとします。
別々の目標を持ちながらも同じ目的地を目指す『宇宙よりも遠い場所』。
彼女たちの今後には目が離せません。
(Edit&Text/宮木昴)
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