エルコンドルパサーの今後が大きなポイントとなるか
ここまで来ると「もはやスペシャルウィークとエルコンドルパサーのどっちが主役なんだ」と思うほど、エルコンドルパサーはストーリーの重要なキャラクターになっています。
第9話でエルコンドルパサーはフランスの凱旋門賞という世界最高峰のレースに出場し、フランスのブロワイエ(史実ではモンジュー。恐らく版権の関係で名前が使えなかったと思われる)に抜かされ、惜しくも2位という結果となりました。
ちなみに凱旋門賞は年に一回世界中の名馬が集う競争であり、出るだけでも名誉あるレース。日本の馬も幾度となく出場を果たしましたが、2018年現在でも1位を取ったことが無いほど厳しいレースです(最高順位は1999年のエルコンドルパサー、2010年のナカヤマフェスタ、2013年のオルフェーヴルによる2位)。そして、史実ではエルコンドルパサーはこのレースをもって競馬界を引退しています。ここが大きなポイントとなってきます。
ブロワイエ(モンジュー)に1位を取られてしまい、試合後に電話でスペシャルウィークに大泣きするほどの悔しさを打ち明けたエルコンドルパサーが、果たしてこのまま史実通りに引退するでしょうか? いいえ、やっぱり引退なんかしませんでしたよね。
さらに史実では、モンジューは翌年1999年のジャパンカップに出場を果たし、スペシャルウィークが1位、モンジューが4位という結果を残しています。
これだけ見ると「エルコンドルパサーが勝てなかった相手にスペシャルウィークが仇を討つ」という構造が考えられます。・・・ただ、そこはないと個人的に思っています。
理由としては2つあります。
一つは、スペシャルウィークがエルコンドルパサーの敵討ちをする必要が無いからです。仮にジャパンカップでスペシャルウィークが1位を取って「やったよエルちゃん!」となっても、史実通りすぎて『ウマ娘』でやる意味が感じられないです。それだったら、エルコンドルパサーもジャパンカップに出て自ら雪辱を果たす方がかっこいいですし、IFストーリーとしても見応えがあると思います。
もう一つは、第7話でスペシャルウィークがサイレンススズカと一緒にジャパンカップで走りたい! と発言していたこと。
第10話で、チームスピカのトレーナーは秋の天皇賞とジャパンカップを見据えていると言いました。スペシャルウィークは「スズカさんが怪我したレースで勝つ!」と闘志を燃やし、史実通り秋の天皇賞で再びセイウンスカイ、キングヘイローに打ち勝ち1位を獲得しました。
サイレンススズカの無念を果たしたスペシャルウィークからすれば、残るは「サイレンススズカと走る」「日本一のウマ娘になる」の2点なんです(グラスワンダーとの対決はどうなるんでしょうか)。
サイレンススズカ&スペシャルウィークの対決はオリジナルレースか!?
第8話のお正月に開催された『ウマ娘』の世界オリジナルのWDT(ウィンタードリームトロフィー)では、シンボリルドルフやフジキセキ、ナリタブライアンにオグリキャップという世代を超えた名馬が集うレースが開催されました。
恐らくですが、今後サイレンススズカは史実通りのレースが存在しないことと、今までのレースが史実通りの歴代名馬が出場したことから、このレースがイレンススズカ&スペシャルウィークの対決としてふさわしいのではと考えます。どちらかというと名前や時期は違えど似たようなオリジナルレースが開催される可能性のが高いと考えられますね。ただそこまでには、まだやり残っているライバル対決がいくつか存在しています。
まず一つは、サイレンススズカとエルコンドルパサーの再度の対決。アメリカ遠征を視野に入れているサイレンススズカとしては、既に海外で結果を残したエルコンドルパサーが「海外の壁」として立ちはだかる……という展開も予想できます。
もう一つ気になるのは、エルコンドルパサーと同じライバルで第40回宝塚記念で敗れたグラスワンダーとの対決。史実ではスペシャルウィークとグラスワンダーの直接対決は、上記の宝塚記念とその5ヶ月後に開催された第44回有馬記念があります。ここでスペシャルウィークはグラスワンダーに勝つことができるのか? という点も見どころになると予想されます。
最後に気になるのは、やはり同着結果で終わっているスペシャルウィークとエルコンドルパサーの一騎打ちでしょう。ただし上記の通り、史実ではエルコンドルパサーは凱旋門賞後に引退をしていること、スペシャルウィークも史実では上記の有馬記念をもって引退しているため、今後史実に沿ったレースで相見えるのは難しいと考えています。そうなると、時期的には有馬記念直後に開催されるWDTで対決するかもしれないですね。
さぁ、最後の結果はどうなるのか。そもそも私の予想は当たるのでしょうか!? 『ウマ娘』の今後に要注目です!
(Edit&Text/頭皮ぱっしょん)
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