現在アニメの新作が製作中の『ご注文はうさぎですか?』。
当作品の主人公である保登心愛(通称:ココア)はお世話になる家に奉仕をするという高校の方針で、下宿先の喫茶店ラビットハウスの店員として働いています。
その看板娘であるチノに対して姉を自称、彼女を溺愛するココア。
ココアとチノの絡みはピースフルで、『ごちうさ』の魅力要素のひとつといえるでしょう。
今回はそのココアが姉という立場にこだわる理由と実際のところ、はたして本当にチノの姉といえるべきキャラなのかという点に迫ります。
姉という立場にこだわる理由
なぜ、ココアは姉という立場にこだわるのでしょうか?
まずはココアの育った家庭環境をチェックしてみましょう。
ココアには姉モカと2人の兄がいて、彼女は4人兄妹の末っ子にあたります。
モカは、「お姉ちゃんに任せなさい!」と、ココアが小さい頃、彼女の前でよく言っていました。
その姉の姿は、お姉ちゃん=頼りになる存在としてココアの目に写り、彼女はお姉ちゃんというポジションに憧れを抱いたのでしょう。
このことは、作中、チノの前でモカの真似をして、「お姉ちゃんに任せなさい!」と、たびたび言うことからうかがえます。
また、ココアはモカにパン作りなどの勝負ごとに勝てたことがありません。
そのことでモカを超えたいという思いがあり、それもあって姉という立場にこだわっているのでしょう。
妹、それも末っ子であるという立場。そして、姉モカを超えたいという思いが重なり、ココアはチノの姉としてがんばろうとしているといえます。
ココア推しの人は、彼女のこういった心情を理解しているからこそ、彼女を今に至るまで応援しているのではないでしょうか。
実際のところは・・・
姉としての立場にこだわるココアですが、内面的にはチノの方が大人な感じがします。
では、実際のところ、ココアはチノのお姉ちゃん的な存在といえるのでしょうか?
ココアはおっちょこちょいなところがあり、作中チノに叱られるなど、「チノの方がお姉ちゃんなのでは?」とたびたび思わせてくれる活躍をします。
さらには、チノの同級生であるメグとマヤのことも妹扱いし、そのことでチノに「見境がない」とつっこまれたり、やきもちをやかれることもしばしば。
そんなココアですが、チノと映画を見に行った時にチノの前で泣かないようにと泣くのを堪えようとする、用意したクリスマスプレゼントを寝ているチノの所に置くなど彼女なりの努力と優しさを見せています。
また、チノの方もココアを大切な存在だと思っており、肯定こそしないものの妹扱いにまんざらでもなかったり。
ココアがいないときに寂しさのあまり大量に飲み物のココアを作るなど姉のような大切な存在と思っているふしもあります。ココアはチノに叱られたりつっこまれたりこそしていますが、姉として一生懸命振る舞っていて、その頑張りがチノには充分すぎるほど伝わっていることが物語から理解できます。
以上のことからココアはなんだかんでチノの姉として振る舞えているといえます。
あとはチノに姉であると肯定してもらえれば……といったところでしょう。
――ココアは自身が妹であること、姉への対抗心、これらの内因的な要素が重なり姉という立場にコダワッているといえます。
時には失敗することもありますがチノの姉として充分すぎるほどです。
そんなココアが登場する『ご注文はうさぎですか?』。
原作や新作アニメの展開も気になりますが、やはりココアがチノに姉として正式に認めてもらえるかという点も気になりますね。
今後もココアの言動、ココアとチノの関係に我々ファンは癒されるとともに、彼女たちの活躍にも期待が膨らみます。
(Edit&Text/蒼井大地)
©Koi・芳文社/ご注文は製作委員会ですか??